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ジューテック本社ビル着工 純木質耐火集成材を多層型建築物で初採用した「木造ビル」
2021.07.26 14:43
住宅資材販売などを手掛けるジューテックホールディングス(東京都港区、ジューテック)は15日、鹿島建設(東京都港区)の設計施工、住友林業(東京都千代田区)の設計施工協力のもと、同社の新本社ビルの新築工事に着手した。
同ビルでは鹿島建設など4社が共同で開発し、鹿島建設、住友林業を含む4社で大臣認定を取得した純木質耐火集成材「FRウッドR」を多層型建築物で初めて採用。木造と鉄骨造を組み合わせたハイブリット構造で、地上8階地下1階、延床面積4878㎡のビルとなる。国土交通省から先導性の高いプロジェクトであることが認められ、令和2年度サステナブル建築物等先導事業(木造先導型)に採択された。
ジューテックは、1923年9月に「ベニア商会」として合板販売を開始。2023年9月に創業100周年を迎えるが、その記念事業の一環として創業の地(東京都港区新橋)に本社ビルを建設する。竣工は2023年2月を予定。
同ビルの木材使用による炭素固定量は約110t(CO2ベース)で、ビル建設地(740㎡)の約4倍にあたる面積の杉林が50年間で吸収するCO2量に相当するという。ジューテックは、こうした環境配慮に加え自然災害時にも機能するBCP対策を強化。さらに、多様な働き方にも対応できる先進的なビルとして完成を目指している。