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NTT都市開発が開発中のオフィスビル「アーバンネット御堂筋ビル」着工

2021.08.03 11:19

 NTT都市開発(東京都千代田区)は、御堂筋淡路町敷地で開発中の計画建物の新築工事に着手し、建物名称を「アーバンネット御堂筋ビル」に決定した。竣工は2023年12月を予定している。
 同ビルは敷地面積2770㎡、延床面積4万2362㎡、賃貸オフィス面積2万3238㎡、S造(CFT構造)、一部SRC・RC造、地上21階地下2階、塔屋1階となる予定。計画地はビジネス集積地である淀屋橋~本町エリアの中心に位置し、大阪のメインストリートである御堂筋に面している。
 開発コンセプトは「ポストコロナ時代に求められる新しい働き方の発信地~オフィスに来る意味をつくる御堂筋の次世代ワークプレイス~」。多様で充実した共用スペースにより、ビジネス等の交流・発信、ワーカーの生産性向上、オフィスコスト効率化が実現できる次世代ワークプレイスを整備し、テレワークが進む新しい働き方の中で「オフィスに来る意味」の構築を目指す。
 低層部には、2019年3月に大阪市が策定した「御堂筋将来ビジョン」などの計画を踏まえ、御堂筋のにぎわいに貢献する店舗・多目的ホールを、中高層部にはテナント専用ラウンジや屋上テラスなどの充実した共用スペースを備えた、基準階面積400坪超の賃貸オフィスを計画している。また、地下には平置き41台、2段式46台の自走式駐車場や車寄せを計画している。
 中高層部のテナント専用共用スペースはポストコロナにおける新たなオフィスの価値を提供する。同スペースを利用してもらう事でWell-Being(身体的、精神的、社会的な健康・幸福)やABWをサポートし、生産性向上を実現するとともに、入居企業の専有部の効率化・コスト削減を実現する。
 感染症対策としては、スマホと連携したエレベーター行先階指定システムを導入し、エントランスからエレベーター、テナント専有部までタッチレスによる移動を実現。また、ビル内施設の空気環境や混雑状況をリアルタイムで表示し、密集の回避や利便性向上につなげる。
 BCP面では、最大72時間給電可能な非常用発電設備の導入や2回線受電方式の採用を予定。また、防災センター、主電気室を地上階に設置することで水害等への安全性を向上させている。
 同ビルでは、カーボンニュートラルな社会の実現に向けた取り組みとして、建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)の評価において、最高ランクである「5つ星」及びオフィス部分の評価において「ZEB Ready」認証を取得。また、建築物の環境性能を総合的に評価する「CASBEE 大阪みらい」においても、最高ランクとなる「Sランク」を達成している。




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