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アスコット 埼玉県加須市の物流施設用地を取得
2021.08.03 10:51
マンション開発などを行うアスコット(東京都渋谷区)は物流施設開発事業への新規参入を決定し、第一号案件として7月27日付で埼玉県加須市の物流施設開発用地を取得する契約を締結した。同施設の着工は2022年春、竣工は2023年初夏を予定している。
コロナ禍や働き方改革によるECの急速な普及を背景に、宅配需要が爆発的に増加。特に生活居住空間に近い「ラストワンマイル」の物流網強化が、物流事業各社にとって喫緊の課題となっている。また、1970年代に建てられた多くの倉庫が老朽化。建替え需要が高まっていることなどから、同社は物流施設開発事業を大きなビジネスチャンスと捉えている。
今回取得する用地は東京都心より約50km圏の埼玉県北東部に位置し、埼玉県内に加え首都圏全域への集配送が可能な位置にある。また、東武伊勢崎線のベッドタウンにある最寄り駅から徒歩圏内。子育て中の女性も働きやすいことから、雇用確保および地域の雇用創出の両面でメリットが期待できる。
「ラストワンマイル」の一端を担う物流拠点は、郊外の大規模物流施設とのハブとして今後ますます需要が増えると予測されている。併せて、物流のリードタイム短縮によるCO2削減や地域の雇用創出・ドライバーの労働環境改善などにも貢献する。同社はこうした背景を踏まえ、使い手の立場に立ったものづくりを大切に、マンション開発事業で培った強固なネットワークと優れた企画・技術力を生かして、東京・大阪・名古屋などの大都市圏において「ラストワンマイル」を担う物流施設の開発をスピード感を持って展開していくとしている。