週刊ビル経営・今週の注目記事
毎週月曜日更新
「大名古屋ビルヂング」使用電力を100%再エネ由来に
2021.09.06 11:50
三菱地所(東京都千代田区)は、8月から「大名古屋ビルヂング」で使用する全電力をCO2フリーの再生可能エネルギー由来電力(再エネ電力)とした。
中部エリアの大規模オフィスビルで全電力を再エネ電力としたのは初めて。同ビルの電力使用量(2020年度実績値)は約1万5000MWh。一般家庭約3700世帯分で、再エネ電力導入によるCO2削減量は年間約6500トンに相当するという。
今回導入する再エネ電力は、中部電力ミライズ(名古屋市東区)の「RE100」対応電力。ビルで使用する電力全量を切替対象とすることから、ビルの入居企業は自社で再エネ電力を利用していると認められる。
三菱地所グループでは、「長期経営計画2030」とあわせて策定した「三菱地所グループのSustainable Development Goals 2030」において、重要テーマの一つに「Environment:気候変動や環境課題に積極的に取り組む持続可能なまちづくり」を掲げている。また、具体的な目標として、CO2を2017年度比で2030年までに35%、2050年までに87%削減することや、再エネ電力比率を2030年までに25%、2050年までに100%とするなどを策定しており、今回の取り組みはこれらの目標達成に寄与するものとなる。
三菱地所グループではあわせて丸の内エリアの所有物件を中心に再エネ電力の導入を進めており、今年度の再エネ電力比率は約30%に達する見込みで、2030年までの中間目標を前倒しで達成する予定。今後もサステナブルな社会の実現に向けて、再エネ電力の導入を積極的に進めていく構えだ。