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森ビル 「火災時初動訓練VRシミュレーター」開発
2021.09.06 11:43
密を避け、よりリアルに災害を体験 防災訓練にVRとリモートの波
森ビル(東京都港区)は1日、「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」を舞台に最新のVR技術を活用した「火災時初動訓練VRシミュレーター」を独自開発したと発表した。これにより、現実世界で体験することが難しい臨場感のある初動訓練を、いつでも、どこからでも、何度でも、仮想空間において実施することが可能とる。
同社は「逃げ出す街から逃げ込める街へ」のコンセプトのもと、長年にわたって安全・安心な都市づくりの実現に向けて様々な取り組みを実施してきた。その一環として、火災発生時における初動訓練を定期的に実施しているが、テナントが入居する稼働中のオフィスやレジデンスにおいては火災発生現場を忠実に再現することは不可能であり、大規模かつ本格的な初動訓練の実施には限界があった。この課題を解決すべく理経(東京都新宿区)からVR制作の協力を得て、独自の「火災時初動訓練VRシミュレーター」を開発した。
同シミュレーターを活用することで、仮想空間内で訓練者が実際に火災報知機を鳴らしたり、燃え上がる炎の前で消火訓練をすることが可能。扉に触れた際に火災による熱を疑似体験できる感熱デバイスの導入も検討している。またシミュレーターには、各種判断・行動に対する採点機能も搭載。担当者の主観に頼らない客観的な採点結果によって、より効率的なスキルの向上が期待できるという。
様々な行動制限がある中においても、火災時における適切な初動訓練の実施ができる同VRシミュレーター。同社は今月より、同社物件の管理・運営に関わる現場社員・協力会社スタッフを対象として、同シミュレーターによる初動訓練を順次開始する。