週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

浪江町の復興まちづくりで連携

2021.09.13 12:18

 福島県浪江町、隈研吾建築都市設計事務所(東京都港区)、伊東順二事務所(東京都世田谷区)および住友商事(東京都千代田区)(以下総称して「4者」)は、「浪江駅周辺整備計画」をはじめとする多様な取り組みを推進し、浪江町の復興に寄与することを目的として、「デザインの力による浪江町の復興まちづくりに関する連携協定」を締結した。
 浪江町は、2011年3月に発生した東日本大震災および原子力発電所の事故により、甚大な被害を受けた。復興に向けたまちづくりを推進するために策定した中心市街地再生計画、浪江駅周辺エリアの「まちづくりビジョン」などを踏まえ、帰還者や移住者を増やし復興を加速させるため、3月に「浪江駅周辺整備計画」を定めた。
 同協定は、浪江駅周辺整備(約8ha)において、隈研吾建築都市設計事務所と伊東順二事務所が中心となって建物や街並みをデザイン・プロデュースし、4者が連携しながら、それらを水素や再生可能エネルギーの利活用と調和させて相乗効果をもたらし、イノベーションを創出するまちづくりを目指すもの。同計画では、今年度中にマスタープランを作成し、基本設計、実施設計を進め、2024年以降、各施設を順次整備していく。
 住友商事の知見やネットワークを活用しながら、このエリアを中心に水素や再生可能エネルギーを地産地消する先進的な「リニューアブルエネルギー100パーセントタウン」を形成して、ゼロカーボンシティの取り組みを推進する。
 4者は、浪江町の恵まれた自然や歴史・文化と、復興の取り組みとして進められている水素や再生可能エネルギーの利活用における挑戦に、デザインの力や「仕組み・場」を創るノウハウを掛け合わせ、浪江町が理念に掲げる「夢と希望があふれ住んでいたいまち住んでみたいまち」の実現に向けて取り組む。




週刊不動産経営編集部  YouTube