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「M-1スクエアビル」信和不動産が取得 32年にわたり「東急ハンズ三宮店」が入居
2021.10.04 11:51
信和不動産(大阪市中央区)は9月28日、神戸市中央区下山手通2丁目に所在する「M-1スクエアビル」を購入した。
同ビルは1988年竣工。鉄筋コンクリート造で、地上7階地下2階、延床面積1万402㎡。神戸市営地下鉄西神・山手線「三宮」駅西出口3に直結し、阪急神戸線「神戸三宮」駅西口からも徒歩3分に立地している。1988年3月にオープンし、2020年12月31日に32年の歴史を閉じた「東急ハンズ三宮店」が出店していたビルとして、地元ではなじみが深い。
同ビルが所在する三宮地区は、神戸市の「都心・三宮の再整備プロジェクト」の中心地。これまでにも神戸市や鉄道各社、有権者を交えた再開発の検討が行われており、2018年には、構想に基づく『神戸三宮「えき~まち空間」基本計画』が市によりとりまとめられている。同基本計画では核となる施策として、「三宮クロススクエア」の整備を予定している。人と公共交通優先の空間を創出し、地上レベルの歩行アクセスを強化する方針だ。そのうえで駅南北にまたがるエリアを5つにゾーニングし、それぞれの特性を活かしながら、沿道建築物と一体となった歩きやすい空間を段階的に整備するという内容になっている。また、基本計画のもう1つの目玉が、都市再生事業(雲井通5丁目再開発)として進めるバスターミナルビルの建設。三宮地区を中心に、国際都市神戸としてますます発展が期待されている。同ビル周辺でこれらの計画の進行に伴って、不動産の活性化にも期待がかかる。
同社はこうした地にビルを所有することで、今後の新たな展開に生かす考えだ。