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「麹町山王マンション建替組合」が設立 マンション建替え法を活用し57戸から106戸へ
2021.10.18 11:20
東京建物(東京都中央区)は13日、同社が事業協力者として参画している東京都千代田区二番町の「麹町山王マンション建替え事業」において、千代田区からマンション建替え円滑化法に基づく組合設立認可を受け、マンション建替組合が設立されたと発表した。
今後、同社は参加組合員として同建替組合や権利者と共に同建替え事業を推進し、建替組合より保留床を取得したうえで分譲事業を行う。
現在の「麹町山王マンション」は地上12階地下2階、総戸数57戸。東京メトロ有楽町線「麹町」駅より徒歩1分。都心へのアクセスに優れ、由緒ある住宅地として人気の高い「番町」エリアに位置している。1970年に竣工した同マンションは、耐震性の不足や設備配管の劣化・漏水など老朽化が進行。修繕・改修では解決が困難であったため、住民の安全・安心・快適性を確保する抜本的な解決が急務となっていた。
このような状況のなか同社は2016年に事業協力者に選定され、建替えの早期実現に向けて権利者と協働し、容積率の緩和による事業性の向上や区分所有者との合意形成に努め、同建替え事業の推進に取り組んできた。
総合設計制度を利用し公開空地(約70㎡の広場状空地と幅約2m歩道状空地)を設けることで地域の安全性や快適性を高める。街並みの整備にも寄与することから、容積率の緩和(約590%から約670%へ緩和)を受けており、現住戸数57戸から106戸の免震マンションに再生する。
今後は2022年4月に既存建物の解体に着手する予定で、2026年夏頃の竣工を予定している。