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従来の提案型営業で年150件問合せ

2021.10.25 11:25

 仲介会社の穂積住宅(大阪府茨木市)は独自の物件検索システム「ええeye!」を提供している。
 希望のエリアや賃料、間取りや条件などを申し込みフォームに入力するだけのシンプルなサービスだ。これまで仲介会社が店舗で入居希望者に希望条件を聞いていた内容をネット上にアップしただけのものだといえよう。
 しかし家探しをポータルサイトで行う時代になってから、入居希望者は見たい部屋をすでに選択してきている。そのため、営業マンは物件を案内するだけの作業と化してしまっている。景山道代社長は「営業が提案できる方法はないか模索したところ、ポータルサイトの検索で、例えばチェック項目を1Kで絞った場合、1LDKや3DKなど選択肢以外の物件がヒットしない。これが『ええeye!』を生み出すヒントになった」と話す。
 「ええeye!」は畏まった形を崩そうと関西弁で訴求。1年半前から同社のWEBサイトに掲載したところ、月に10件から20件ほど問い合わせがくるようになり成約に繋がることも多いという。やり取りはEメールやLINE。「希望をメール感覚で聞いて、提案していくスタイル。賃貸住宅を探していた人がテナントを探したり、広告不可物件を紹介したりしている」(景山社長)。
 仲介会社の集客方法はSEO対策、WEB広告、店舗をカフェ風に改修などさまざまある。同社のように申し込みフォームをWEB上にアップするというちょっとした工夫も必要なのかもしれない。




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