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店舗流通ネット 麻布十番商店街と「本厚木」駅前で相次ぎビル開発
2021.12.27 11:51
麻布十番商店街には地上7階の商業ビル
店舗流通ネット(東京都港区)が、東京都港区と神奈川県厚木市で相次ぎビルを開発している。
2020年12月に取得した、東京都港区の麻布十番大通りに面する敷地で開発中の自社開発ビル「TRUNK麻布十番」では、4~5階フロアの入居テナントの募集を開始した。竣工は2022年4月末を予定している。
立地は「麻布十番」駅から徒歩2分、麻布十番大通りにある「麻布十番商店街」に面している。近隣には店舗が多数あり、昼夜問わず賑わっている通りに位置している。「麻布十番商店街」は300年以上の歴史を持ち、老舗の店舗から流行を押さえた新しい店舗まで並ぶ、幅広い層に愛されている商店街。また近隣では大規模な再開発も進んでおり、今後ますます発展が期待できる地域だ。
同ビルは敷地面積72㎡、延床面積322㎡、鉄骨造、地上7階の商業ビル。すでに出店テナントとして、東京初出店のカフェをはじめ、理容室、寿司店、バーの4店舗が入居を決定している。
ビル外観のルーバーやエントランスでは木をイメージし、木の幹という意味がある「TRUNK」シリーズを表現。また、主張しすぎない袖看板と切り文字のエントランス正面看板で、高級感のある麻布十番に相応しいビルへと仕上げた。エントランス奥へとつながるエレベーターの前にも店舗の看板を設置することで、視線をビル内部へと誘い、建物への誘引力を高めている。
「本厚木」駅前ではエリア再開発と連動
今年5月に取得した「本厚木」駅前の敷地で開発中のビルでは、2022年1月7日よりテナントの募集を開始する。
「本厚木」駅前は築45年前後の老朽化したビルが多く、本年10月には「本厚木駅北口地区市街地再開発準備組合」が発足。最短で10年後を目途に北口の再開発を目指している。
同ビルは2022年7月1日着工、2023年9月の竣工を予定。「本厚木」駅北口ロータリーに面する駅徒歩1分の立地で、同市街地再開発の先駆けとなる商業ビルとして誕生する。建設する建物は10年後の再開発完成時を見据えた3方向の意匠設計を採用。敷地形状に沿って建物形状を合わせ、駅出口方面、商店街方面、再開発方面の3方面に対してテナントファサードをしっかり見せる視認性に配慮した意匠計画とした。
建物袖壁のデジタルサイネージは、上階への訪問者を受け入れるようEVホール全体に配置。季節や流行に合わせて表情の変化を可能とし、長く「本厚木」駅前のランドマークになりうる仕掛けを考えているという。また、建物低層部は全面開放のガラスカーテンウォールとし、テナント内のにぎやかで華やかな様子をショーウィンドウのように来街者に伝えることで、駅前に新たな活気を生み出す計画だ。