週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

施設向けAI警備システム「アジラ」 阪急西宮ガーデンズで実証実験

2022.01.06 15:06

 アジラ(東京都町田市)は、阪急阪神不動産(大阪市北区)が運営する大型ショッピングセンター「阪急西宮ガーデンズ」で昨年から進めてきた警備用カメラシステムの性能試験を進めてきた。今般、将来の導入を視野にカメラ台数を増やし、実際の運用を想定した実証段階へ進めると発表した。
 同システムは、既存のカメラシステムをAI化できる、施設向けの警備システム。カメラで撮影した映像の中から、人の転倒、卒倒、ケンカ、破壊行動といった異常行動や、千鳥足、ふらつき、違和感行動などの不審行動を検出したときのみ、瞬時に映像を通知することができる仕組み。映像を監視する警備員の業務を軽減でき、見逃しや見落しも無くすことができる。
 学習型AIを導入したことにより、導入後数日間で防犯カメラに映る人々の行動を自ら学習し、それらの行動から外れた通常とは異なる行動(同じ画角内でうろうろしている、きょろきょろしているなど)を「違和感行動」として検知する。これにより、事件や事故が発生する前の予兆行動をも捉え、通知することができるため事故の予防にも寄与する。
 映像は、人物を骨格で認識し、行動を検知し分類・保存するため、個人情報保護の安全度が高まる。また、カメラごとの環境に合わせて自動的にチューニングできるため、夜間の清掃や工事など、検知する必要のない事象を異常検知から除くことができ、不要な通知を減らすことができる。




週刊不動産経営編集部  YouTube