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大和ハウス/CBRE/大林組 神戸に合計延床14.5万㎡の物流施設を開発へ

2022.03.14 14:43

 大和ハウス工業(大阪市北区)は4日、CBREインベストメントマネジメント・ジャパン(東京都千代田区)および大林組(東京都港区)と共同で開発するマルチテナント型物流施設、「(仮称)神戸長田物流センター」を今年2月1日に着工したことを明らかにした。
 同施設は3社が共同出資する、神戸ベイ特定目的会社が兵庫県神戸市長田区において開発する2棟構成の大型施設。関西地区ではEC(電子商取引)関連の物流量増加を背景にマルチテナント型物流施設への需要が堅調に推移しているが、大型マルチテナント型物流施設(延床面積1万坪以上)の空室率は減少傾向にある。こうした状況を踏まえ、同施設を開発するに至った。
 開発地は、阪神高速3号神戸線「若宮」ICから約2・1km、「湊川」ICから約2・3km。近畿エリアはもとより、広域には中国地方や四国地方への配送拠点としても対応可能な場所に位置している。加えて、JR山陽本線「鷹取」駅から約950mと徒歩圏で、近隣には生活環境が整った住宅団地もあるため職住近接の就労環境が整っている。同施設の3階には、就労環境の向上のために館内従業員用の休憩スペースが設けられる計画となっている。
 2棟(西棟・東棟)構成の西棟は、鉄筋コンクリート造・鉄骨造、地上3階、敷地面積約5万181㎡、延床面積約8万4000㎡。2023年7月の竣工を予定している。
 一方の東棟は、鉄筋コンクリート造・鉄骨造、地上4階、敷地面積約2万8877㎡、延床面積約6万1780㎡。2023年10月の竣工を予定している。2棟合わせて、阪神甲子園球場3・8個分に相当する延床面積約14・5万㎡。貸床面積は約4000㎡から入居可能で、西棟12社、東棟4社の最大16社の入居に対応できる。
 マルチテナント型物流施設は、テナント企業が建設費や維持管理費を抑えて物流事業を展開できることが特長。自社専用に建設するBTS型物流施設と比べて事業開始までの期間を短くでき、物流ニーズの多様化により急速に変化する事業環境の中でスピーディに事業を展開できるメリットがある。




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