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「アーバンネット仙台中央ビル」着工 せんだい都心再構築プロジェクト第一号 次世代放射光施設とも連携

2022.03.28 11:11

 NTT都市開発(東京都千代田区)は18日、仙台市青葉区中央で複合ビル「アーバンネット仙台中央ビル」の新築工事に着手した。竣工は2023年11月を予定している。
 計画は2020年9月に仙台市都市計画審議会で都市計画決定を受けたもので、「せんだい都心再構築プロジェクト」第一号物件に指定されている。20年5月には仙台市とNTTグループで「都心部の活性化に関する連携協定」を締結。プロジェクトにおける取り組みを相互に連携・協力することで、仙台都心部のさらなる活性化に向けた、新たな魅力や賑わいの創出を図ることをめざす。
 計画地は「仙台」駅から徒歩9分、東二番丁通に面しており、都心部の利便性と杜の都仙台の豊富な緑を感じられる立地に位置している。建物は敷地面積3073㎡、延床面積4万2113㎡、免震構造の地上19階地下1階で、5~19階は賃貸オフィスフロアとする。ワンフロア最大1781㎡(約540坪)から最小99㎡(約29坪)まで最大12分割が可能。1~4階にはコワーキングスペース、ビル利用者専用ラウンジ、店舗、カンファレンス、イノベーションスペース、次世代放射光施設と連携した解析室およびレンタルラボ、NTT東日本が提供するAI・IoTの共同実証環境「スマートイノベーションラボ」を計画し、起業や産学連携の支援、多様なコミュニティの創出等により街の活性化をめざす。
 東二番丁通に面したイノベーションスペースには大型ビジョンを備え、企業PRや研究発表、交流、地域市民のイベントなどさまざまなシーンで利用できる空間を創出する。建物北西にはテラスに面したカフェスペース、北側エントランスに隣接した歩道上空地にはキッチンカー設置可能なオープンスペースを提供するなど、オフィスワーカーや市民に緑豊かな憩いの場を提供する。
 次世代放射光施設との連携も特徴。同施設はナノレベルで物質を観察できる放射光を使い、新しい機能を持つ材料やデバイスの開発、創薬の研究開発などを行うもので、2024年の開設に向け仙台市青葉区で建設が続けられている。「アーバンネット仙台中央ビル」は施設との連携とその機能補完を通じた産業利用の促進に寄与するビルをめざす。建物内には、次世代放射光施設内での実験に対しリアルタイムな連携が可能な解析室のほか、宿泊室やレンタルラボを設置することで研究を支援。また、ビジネスの集積を図ったコワーキングスペースも提供。コミュニケーターの配置やICTの活用などにより共創のプラットフォームを構築する。

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