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日本不動産学会業績賞/都市景観大賞 大手デベ等の開発・改修が受賞

2022.06.06 15:12

「新宿住友ビル・三角広場」大規模改修「モデル的業績」と評価
 2020年6月30日に竣工の「新宿住友ビル・三角広場」が第28回(2021年度)日本不動産学会業績賞「国土交通大臣賞」を受賞した。
 授賞理由としては、工夫を凝らすことで、建替えによることなく、みずからのビルの対災害性能、オフィス環境を向上させた点と地域社会に対する大きな貢献を果たしうる物件として再生したことから、大規模改修によって、ビル自体の機能更新を果たすのみならず、地域社会に貢献したものに生まれ変わらせたモデル的な業績として評価された。
 同社は、日本の超高層ビル黎明期に完成した「新宿住友ビル」を建替えではなくリノベーションによって、時代に合わせた機能に一新することで、持続可能なオフィスビルの実現に取り組んでいる。リノベーションでは、ビル全体のBCP対応性能向上やバリアフリー化、環境負担の低減を実現するとともに、賑わい拠点創出のため建物低層部に最大約2000名収容のイベント空間の他、商業施設、多目的ホールを設置。武蔵野台地の強固な地盤の上に、骨太な都市計画で建設された西新宿の超高層ビル群。幅広な道路や広大なビル公開空地といったエリア特性を生かした「官民オープンスペースの利活用」について、エリアマネジメント組織と協議を重ねることで、地域社会への貢献や西新宿を訪れる人々にとって魅力ある都市空間の提供を進めていく。
竹芝地区は都市景観評価
 竹芝エリアマネジメント(東京都港区)、東急不動産(東京都渋谷区)、鹿島建設(東京都港区)、アルベログランデ(東京都中央区)がプロジェクトを推進する「竹芝地区」が、2022年度都市景観大賞「都市空間部門」において、特別賞(「都市景観の日」実行委員会 会長賞)を受賞した。
 都市景観大賞は、1928年度から始まった「都市景観100選」を契機とした、まちづくり分野における由緒ある賞で、このうち、「都市空間部門」では、公共的空間と建物等が一体となって良質で優れた都市景観が形成され、市民に十分に活用されている地区を対象としている。竹芝地区においては、官民協働で取り組んだシームレスな空間整備と多様な地域関係者を巻き込んだエリアマネジメント活動など、人々の活動までを含めた景観づくりが高く評価され、今回の特別賞受賞にいたった。
 竹芝地区は、東京都港区の海岸沿いにあり、東京の海の玄関口である竹芝ふ頭と主要幹線道路である海岸通りに囲まれた約28haの地区。アルベログランデ(東京都中央区)による東京ポートシティ竹芝と東日本旅客鉄道(東京都渋谷区)によるウォーターズ竹芝の2つの大型開発を契機に、様々なエリアマネジメント活動を展開。




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