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豊洲2・3丁目の”ラストピース”を埋める大規模開発が始動「(仮称)豊洲4-2街区開発計画」着工
2022.07.11 10:36
IHI(東京都江東区)と三菱地所(東京都千代田区)は1日、「(仮称)豊洲4-2街区開発計画」の新築工事に着手した。竣工は2025年6月を予定している。エリアに新たな魅力を創出し、価値向上に資する施設を目指すとしている。
街区内では、A棟・B棟の2棟の建物を計画。A棟は、きんでん(大阪市北区)の新事業所を予定し、6月30日付で三菱地所との間で不動産売買契約を締結した。建物竣工後に、三菱地所からきんでんへ土地建物の所有権が譲渡される予定。IHIおよび三菱地所はきんでんと連携し、豊洲二・三丁目地区におけるラストピースとしてふさわしい計画となるよう街区全体で一体的なまちづくりを推進していくとしている。
A棟は敷地面積6600㎡、延床面積4万7000㎡、地上18階地下1階のビルとし、事務所、展示スペース、駐車場などとする。B棟は敷地面積1万2893㎡、延床面積8万9000㎡、地上15階地下1階で、事務所、インキュベーション施設、店舗、シェアタイプの企業寮、駐車場などになる。豊洲エリアにはない機能を導入し、新たな交流・発信拠点となることを目指す。
核となるインキュベーション施設は、職住学遊が融合する豊洲エリアの立地を最大限に生かした新たなコラボレーションが生まれる場となるべく、近隣企業等と連携して独自の仕組みを検討していく。企業間連携やスタートアップ企業の誘致、ビジネス創発支援などにより豊洲エリアに潜む多種多様なチャレンジをサポートする「街に開かれた施設」を目指す。また、シェア企業寮ではインキュベーション施設とも連携し、多様なバックグランドの人々が共に暮らし、交流により新たな可能性を発見できる場を計画中だ。
街区中心部には大屋根を有した中心広場、街区周縁部には豊かな緑化空間を計画。2階レベルでは2棟の建物を繋ぐようにデッキを設置するとともに、晴海通りを挟んだ街区ともデッキで接続し、地区全体の回遊性向上に寄与する。中心広場は街に開かれたシンボリックな広場として、様々なアクティビティが創出される地域の賑わい拠点となるよう計画している。