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「渋谷アッパー・ウエスト・プロジェクト」概要発表 東急百貨店本店建替え計画、上層階はレジデンスに
2022.08.01 11:29
東急(東京都渋谷区)と東急百貨店(東京都渋谷区)は、現東急百貨店本店の建替えを含む再開発「Shibuya Upper West Project(渋谷アッパー・ウエスト・プロジェクト)」の概要を発表した。同店は2023年1月31日に営業を終了し、2027年度の竣工を目指す。
プロジェクトは前述の東急グループ2社に加え、世界規模で不動産投資を展開するL Catterton Real Estate(アメリカ・ニューヨーク、LCRE)の3社共同で推進する。百貨店跡地に地上36階地下4階の複合ビルを建設し、隣接する複合文化施設「Bunkamura」と一体化させる計画で、合計敷地面積1万3675㎡、同延床面積は11万7000㎡にのぼる。なお「Bunkamura」は「オーチャードホール」を除き2023年4月上旬から休館し、本計画の開業と同時に営業再開を予定している。
新築ビルは低層部を商業施設、中層部をホテル、高層部をレジデンスとする。渋谷に根差した開発ノウハウを持つ東急グループと、国際的な実績を持つLCREとのパートナーシップにより、洗練されたライフスタイルを提案するリテール、ワールドクラスのスモールラグジュアリーホテル、ハイクオリティな都市型居住を実現する賃貸レジデンスを有するランドマークを構築。隣接する「Bunkamura」とのアート&カルチャーにおける融合を目指す。
計画地は渋谷エリアの賑わいと、松濤の静謐な雰囲気、独自のカルチャーが息づく「奥渋エリア」の結節点に位置する。「Tokyos Urban Retreat」をキーコンセプトに、都会の喧騒の中に安らぎと寛ぎを提供するべく、新築建物の低層部には吹き抜けのアトリウム空間「The Hive(ザ・ハイブ)」、低層部屋上には屋上空間「The Sanctuary(ザ・サンクチュアリ)」を整備。包括的なウェルビーイングを体験できる空間を創造する。
建築デザインにはノルウェーの建築・デザイン事務所・Snohetta(スノヘッタ)を起用。ホテルはSwire Hotels(スワイヤー・ホテルズ)が展開するコンテンポラリーラグジュアリーブランド「The House Collective(ザ・ハウス・コレクティブ)」が日本初進出する。
また、東急グループとLCREが掲げる持続可能な開発目標の達成に向けて、環境とサステナビリティに配慮
した国際認証などの取得も目指す。