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「MFLP海老名Ⅰ」竣工 ZEB認証取得の環境配慮型グリーンエネルギー倉庫
2022.09.26 11:40
三井不動産(東京都中央区)が開発を進めていた物流施設「三井不動産ロジスティクスパーク海老名I(MFLP海老名I)」が9月20日竣工した。ZEB認証の最高ランクを取得するなど、CO2排出量を実施ゼロ化した環境配慮型の「グリーンエネルギー倉庫」を実現。また、使用開始前の施設を地域の子供たち等に開放し学びの場を提供するイベントを行う等、街づくりを通じて地域への貢献を目指すという。
「MFLP海老名I」は、敷地面積5万4847㎡、延床面積12万2180㎡、鉄骨造、地上6階。圏央道「海老名」ICに隣接しており、首都圏の主要エリアへのアクセス性に優れる。また、JR・小田急「厚木」駅からも徒歩11分と通勤利便性にも優れ、人材確保に有利な立地。
各種の創エネと省エネの取り組みにより、建物全体の基準排出量と比較して122・6%のCO2削減を実現。事務所部分は、地中熱ヒートポンプやデシカント空調といった省エネアイテムを採用することでCO2排出量を50%以上削減している。また、屋根には太陽光発電設備(発電量約20万kWh/年)を設置し、電力を共用部とテナント専有部へ供給する。
隣接する海老名運動公園との間には緑地を整備。敷地全体の20%、約1万㎡を緑地化し、約1500本の高中木、約1万5000本の低木類等を植え、「海老名の森」を創出した。また、景観に配慮した水辺空間を整備。最大貯水量2100m3の雨水貯留池を設置し、敷地内の雨水を一度貯留して緩やかに外部へ排水する。
倉庫部分はワンフロア約6000坪。4階までのスムーズなアプローチを可能とするダブルランプ仕様とし、40フィートトレーラーにも対応するトラックバースを設けた。
共用部では、働きやすい環境づくりを行い従業者確保の促進に貢献。スケルトン天井の開放感ある事務所部分(天井高3・5m)や、WEB会議にも対応した個人ブースを設けるなど、新しい働き方をサポートする。建物東側の事務所棟バルコニーやスカイデッキには緑化を施し、最上階には相模川越しに丹沢連峰や富士山を一望できるラウンジも整備した。
さらに、屋上にはスカイデッキを設け、入居企業が自由に使えるアウトドアアイテムを設置した。テントの中にはローテーブルとチェアを設け、屋外の会議などにも利用できる。ガーデンテーブルなどを使った交流会や懇親会も可能で、テナントワーカー同士の新鮮なコミュニケーション機会を創出する。