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JR「苗穂」駅直結の大規模再開発がまちびらき 「北3東11周辺地区第一種市街地再開発事業」が完了
2022.10.31 10:44
札幌市中央区北3条東11丁目を中心とする街区で進められていた大規模再開発「北3東11周辺地区第一種市街地再開発事業」が、9月30日にまちびらきを迎えた。
同開発は北3東11周辺地区市街地再開発組合が推進するもので、参加組合員として大和ハウス工業(大阪市北区)とコスモスイニシア(東京都港区)、一般組合員としてアインファーマシーズ(札幌市白石区)、特定業務代行者としてセントラルリーシングシステム(札幌市中央区)が参画している。
開発地はJR「苗穂」駅南口ロータリーに隣接する、街区面積約2万4510㎡、敷地面積1万4444㎡の用地。開発街区はAからDまでの4街区に区分され、核となるA街区とB街区は「苗穂ヒラクス」と命名された。
A街区は敷地面積4283㎡。延床面積2万643㎡、地上25階、全204戸の分譲タワーマンション「プレミストタワーズ札幌苗穂アクアゲート」のほか、商業施設や駐車場を整備。B街区の敷地面積は7532㎡。延床面積2万733㎡、地上27階、全203戸の分譲タワーマンション「プレミストタワーズ札幌苗穂ブライトゲート」を中心に、商業施設、医療施設、総戸数77戸の高齢者向け分譲住宅などで構成。
そのほか、C街区は既存施設として分散配置されていた寺院施設の集約化によって再整備。D街区は既存の商業業務施設の集約化によって再整備された。
また、ロータリーに面して広場・緑地を整備し、緑豊かな街並みを形成。広場にはベンチなどを置き、イベントなど集客交流の人が集う場としての使用も想定している。さらに、冬季間でも安全・快適に移動することができる空中歩廊を整備。多様なニーズに応え地区の周辺も含めた回遊性の向上を図った。
開発のコンセプトは、「都心と苗穂、人とまち、歴史と未来、事業と事業をそれぞれ『つなぐ』ことにより、来街者や地域住民にとって歩きやすい快適なまちを実現し、地域資源を結ぶ交流ネットワークを形成する」。「都心の快適な機能を『つなぐ』」、「人とまちを『つなぐ』」など4つの「つなぐ」をキーとした再開発を推進。名称の「苗穂ヒラクス」は、札幌都心の新たな可能性を「拓き」、多くの人々が集まる「開かれた」場所になるよう選ばれた。
多世代による「にぎわい」と「交流」の創出を目指して開発された新たな街が始動した。