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分譲マンション「オパス有栖川」に新たなラグジュアリー住戸完成
2022.12.26 11:13
リビタ(東京都目黒区)とNTT都市開発(東京都千代田区)は、マンション内の住戸に建築家によるトータルでの改修指導や進行管理を依頼。11月に完成を迎え、翌月14日・15日にはプレス発表会を行った。
手掛けたマンションは東京メトロ「広尾」駅から徒歩7分に位置する「オパス有栖川」。2004年2月竣工で、地上11階地下1階建て。総戸数100戸(テラス棟は住宅59戸、レジデンス棟は住戸40戸、事務所1戸)の分譲マンション。平均専有面積約200㎡の住戸の内、複数戸をリビタとNTT都市開発で取得。取得後は「日本の住宅文化を牽引する先見性」をコンセプトに、リノベーション住宅を企画・分譲している。リビタは2013年11月から「R100 tokyo」を開始。100㎡超のマンションをベースにカスタマイズやオーダーメイドによって、自分らしい住まいを実現するサービス。今回は「R100 tokyo」を含めてのリノベーションとなった。
同物件では建築家・芦沢啓治氏がトータルディレクションする住戸が完成。どこまでも丁寧に設えた空間:Crafted Spaceをコンセプトに、今後のR100 tokyoの住まいづくりのフラッグシップモデルとなる空間としても企画進行した。空間構成や素材選定、仕上げのディティール、家具のコーディネートやデザイン、内窓のデザインまで芦沢氏が監修。日々身を置く場所として心地よい空間を実現するため、最適な空間の広がりや光の取り入れ方を検証。五感へのアプローチも含めた構成を行った。
リノベーションのキーワードは3つ。自宅でリフレッシュできるような設え、仕掛けづくり及びストーリー性のある居場所を設計した「Retreat(リトリート)」。心と身体にとって五感に訴える心地よい空間の創造となった「Wellness(ウェルネス)」。身体のみならず、社会や環境にも配慮した温熱環境の「Sustainability(サステナビリティ)」である。加えて内装材及び家具の製作は、芦沢氏デザインのもとカリモク家具が手掛けた。温熱環境向上のアプローチの一手としては、木製内窓をカリモク家具によって制作し実装。外部の音や外気温の影響を緩和する効果と共に、質感により空間全体の統一感を高めることにも寄与した。また北欧の音響機器メーカー・DYNAUDIOのスピーカーを芦沢氏がデザイン。カリモク家具と商品化を前提に制作し、住戸に実装している。一つ一つの空間には、オーダーメイドで香りの演出を提案する「@aroma」による調香を取り入れている。