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米ダラス近郊に木造7階オフィスビル 住友林業など集成材用いCO2排出量を大幅削減
2023.01.02 14:27
住友林業(東京都千代田区)、飯野海運(東京都千代田区)、熊谷組(東京都新宿区)は、米テキサス州ダラス近郊で、木造7階建オフィスビルの開発に参画する。総事業費は約1億2200万USD(約166億円)で、2023年10月の完成を目指す。
事業は前出の3社と米大手デベロッパーCrow Holdings(テキサス州ダラス、CHO)が特別目的会社を設立して実施する。建物は集成材を用いたマスティンバー建築で、賃貸面積2万2548㎡の木造7階建て。利便性に優れた立地に加え、木材の炭素固定効果などによる環境性能、従業員の健康や働きやすさにも配慮した設計・デザインが特徴。試算では、RC造と比べ建設時のCO2排出量を約2600トン削減できるほか、用いる木材が約3800トンの炭素を固定する。また、マスティンバーの採用により建設現場での作業を効率化し、RC造に比べ工期短縮も見込める。
梁や柱は現しとし、木質感あふれる快適な空間を楽しむことができる。外部からマスティンバーが見え、木質感や環境面での優位性もアピールできるデザインとする。また、隣地には約9万3000㎡の緑地公園を整備し、公園を臨むテラスをオフィスの全階に設置。建物内にはジム、レストラン、コーヒーショップなども誘致する計画。
環境認証ややウェルネス認証の取得も目指し、ESGを重視するテナントに環境的・社会的な付加価値の高いオフィスを提供する。