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「東京ミッドタウン八重洲」開業 ジャパン・バリューを国内外に発信する拠点が誕生

2023.03.13 11:12

 三井不動産(東京都中央区)が再開発組合の一員となって開発を推進してきたJR「東京」駅前の大規模複合施設「東京ミッドタウン八重洲」が昨年8月に竣工。そして今月10日にグランドオープンを迎えた。施設はオフィスを中心に商業エリア、ホテル、バスターミナル、小学校など様々な機能を集約。「東京」駅前の恵まれたロケーションを生かし、国内外から年間1000万人の来館者を見込む。

 「東京ミッドタウン八重洲」は、約1・5haの区域面積において展開されてきた大規模再開発プロジェクトで、敷地内は「八重洲セントラルタワー」と「八重洲セントラルスクエア」の2棟の建物で構成される。このうち、中核施設となる「八重洲セントラルタワー」の建物規模は地上45階地下4階、最高高さ約240m。2棟合計の延床面積は約28万9750㎡となっている。三井不動産が手掛ける複合施設ブランド「東京ミッドタウン」は、六本木、日比谷に続いて3施設目となる。
 「八重洲セントラルタワー」は地上7階から38階がオフィスフロアとなっており、基準階面積は約1240坪(約4100㎡)。ダイキン工業、住友生命保険、三井化学、M&Aキャピタルパートナーズ、日本GLP、辻・本郷税理士法人など、各業界のトップ企業が入居し、施設コンセプトである「ジャパン・プレゼンテーション・フィールド~日本の夢が集う街。世界の夢に育つ街~」を体現。7日に行われた記者発表会で三井不動産の菰田正信社長は「オフィスフロアは満室稼働を実現しております」と述べている。
 また、4階および5階にはビジネス交流拠点として「イノベーションフィールド八重洲」が開業。交流ラウンジやイベントスペース、スタジオ、テラススペースなどで構成され、地域や産業分野を超えて多様な連携が生まれる機会と、イノベーションに必要な場と機能を提供する。
 このほか、「東京ミッドタウン八重洲」では40階から最上階45階の6フロアに「ブルガリ ホテル 東京」が日本初進出。地下フロアでは全体開業時に乗降20バースを備える国内最大級の高速バスターミナル「バスターミナル東京八重洲」を3期に分けて整備中となっている。また、再開発地区内に所在していた中央区立城東小学校は「八重洲セントラルタワー」の1階から4階に整備。教室のほか体育館、屋内プール、全天候型の屋上校庭が設けられ、屋上ではビオトープや菜園を整備することで、都心にありながら自然と触れ合うことができるよう配慮がなされている。




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