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「札幌」駅直結の高層ビル計画が本格始動 新幹線開通を控え駅前を再開発
2023.03.20 11:14
北海道旅客鉄道(札幌市中央区、JR北海道)、札幌駅総合開発(札幌市中央区)、ジェイ・アール北海道バス(札幌市西区)、JR北海道ホテルズ(札幌市中央区)及び札幌市が地権者として推進している「北5西1・西2地区第一種市街地再開発事業」が、市街地再開発組合の認可を受けた。再開発の着工は、2023年度を予定している。
開発地は、JR「札幌」駅南口の東側。JR北海道グループが運営する商業施設「エスタ」解体後の跡地および札幌市が保有する用地を一体とした2ha超の敷地を活用する。
建物は、延床面積38万6700㎡、地上43階地下4階建て。道内一の高さを誇る再開発ビルとなる。北海道新幹線が札幌まで延伸した際には、新幹線駅と直結させる。
10~12階、18~33階のオフィスフロアは、市内最大規模の約1000坪の基準階貸室により、集約効果の高い大規模な無柱空間を確保。多様なレイアウトに柔軟に対応可能なオフィス機能を計画。さらに、他用途との交流を促進する共用空間、72時間対応のBCP機能等を備える。
地下1階~10階の商業施設は、来街者が北海道の魅力を感じられる地域資源や食文化の発信、時間滞在型やコト消費型の機能を導入。また、インバウンド対応等の機能を備える計画。外観には札幌の市街地を表現する格子状デザインに豊平川のような自然を表すスリットを設け、スリット内部には屋外を見渡せる屋内テラスを設けることで、施設内の賑わいを街からも感じられる計画。
10階、14~17階には宿泊主体型ホテル、35~40階には国際水準ホテルと、館内に二つの宿泊施設の整備を計画。
41~43階には、札幌の四季折々を映し出したダイナミックかつ明媚な景色を昼夜問わず堪能できる展望施設も計画している。また、中層部屋上に憩いと交流のための緑化空間を整備する。
また、今回の計画には、朝日新聞社(東京都中央区)、朝日生命保険(東京都新宿区)、札幌ステーションフロント特定目的会社、東宝(東京都千代田区)、日本都市ファンド投資法人(東京都千代田区)、芙蓉総合リース(東京都千代田区)、メディカルシステムネットワーク(札幌市中央区)の7社が参加組合員として同事業へ参画する。