週刊ビル経営・今週の注目記事
毎週月曜日更新
タカラレーベンの中規模オフィスビルシリーズ第2弾「L.Biz日本橋」間もなく竣工
2023.03.27 11:18
MIRARTHホールディングス(東京都千代田区)及びグループ会社のタカラレーベン(東京都千代田区)は、中規模オフィスビルシリーズ「L.Biz(エルビズ)」を展開している。今年3月には日本橋エリアで2棟目となる「L.Biz日本橋」が竣工予定だ。
シリーズ展開は4年前からスタート。「企業のリーダーが選び、集う、ビジネス空間でサクセスを創造する」をコンセプトにして展開。大規模オフィスビルとはマーケットの異なるコンパクトビルで構築。基準階面積は30~70坪ほど。エリアは「東京」駅周辺をはじめ、首都圏や関西圏などの大都市圏におけるオフィスエリアで展開。これまでに水道橋、日本橋、御茶ノ水、八丁堀、横浜などで開発。今年1月には福岡市博多区で「L.Biz呉服町」が竣工を迎えた。これらの地域での一棟利用や中小規模のオフィス需要といった幅広いニーズに対応している。
「L.Biz日本橋」は、東京メトロ「日本橋」駅から徒歩2分の好立地で建設している。当初取得した土地に加えて、隣接物件も取得し一体での開発で誕生する。同シリーズの中でも比較的大きく、規模は地上11階で延床面積3590・82㎡、基準階面積は92・51坪。最新のスペックに加えて、耐震性・耐火性にも優れたCFT(コンクリート充填鋼管)構造を採用する。
ハイグレードビル及び好立地ビルへの移転ニーズはもちろんのこと、大型ビルからの賃貸面積を見直したダウンサイズ移転・拠点集約や成長著しいベンチャー企業のステップアップ用にも最適。オフィスフロアは3~11階で、1階、2階は店舗フロア。近隣で働くワーカーの利便性向上に繋がる店舗やクリニック等を誘致し、同地の魅力形成にも寄与する姿勢だ。
投資開発事業本部 投資開発事業部長の駒橋亨氏は「L.Biz日本橋」の魅力に環境性能を挙げる。「これまでに開発してきたシリーズの中では初めて、建築物の総合環境性能評価システム『CASBEE―建築(新築)』のAランク評価を取得しました。高効率の空調やLED照明に加えてビル緑化にも注力し、快適性と環境性能の高さの双方を実現しています。企業は同ビルに入居することで、環境負荷低減にも協力する姿勢をアピールできるでしょう。またオフィスフロアでは、専有部と共用部の間仕切りにガラスウォールを採用しました。ライブオフィスや自社商品の展示などにも活用できます」(駒橋氏)
外観も特徴的だ。周辺に黒を基調としたビルが多いため、差別化も意識して内外装をホワイトカラーで統一。店舗区画は緑を積極的に採用し、カフェや飲食店舗など多様なテナントが入居しても見栄えの良い意匠性となった。
現在はリーシング中で、同社のコンセプトに合致したテナントの入居に注力している。今後は政令指定都市での開発も視野に、年5~6棟を目標で供給していく。