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アルファクラブ武蔵野 無人化対応の葬祭ホール コンビニ跡などに積極開設
2023.03.27 10:32
供給過多から近年閉店が目立つコンビニエンスストア。その跡地活用例として増えていえるのが、家族葬などに対応する小規模葬祭ホールだ。現在、埼玉県内で102の葬祭ホールを運営するアルファクラブ武蔵野(さいたま市)は、昨年より見学や焼香に無人で対応できる葬祭ホールをコンビニ跡地などを活用して開設している。
ブランド名は「ソライエ」。今年2月21日時点で8カ所がオープン済み。昨年6月に開設した「ソライエ上尾原市」が無人化対応店の第1号。
「ソライエ上尾原市」は、JR東北本線東大宮駅より徒歩20分のコンビニ跡を活用してオープン。大型幹線道路に面しており、大きな駐車場も完備しているので、車での利用も便利だ。
ホールは葬儀・法要等の利用や、同社主催の見学会などがある日以外は無人。見学者が入口のインターフォンを押すと、近くにある同社事務所のスタッフが遠隔で開錠し、照明や空調などの操作も行う。ホール内にはテレビモニターが設置してあるので、見学者はネット会議システムを活用してスタッフへの質問・相談も行える。なお、見学は原則として事前申し込みが必要。
また、メインの入口とは別に、葬儀まで遺体を安置しておく部屋へは専用の入口・導線を用意した。これにより、葬儀の前に「遺体と対面したい」「焼香したい」というニーズにも無人で対応できる。
このような無人化対応を進めたのは、「見学者」「運営者側」双方のニーズに応じた結果だという。まず、見学者側としては「見学に行ったときに、営業されるのは避けたい」という気持ちがある。スタッフと直接顔を合わさずに見学できることが心理的なハードルを下げることにつながる。
一方、運営者側は、核家族化の進行などから家族葬などの小規模な葬儀が増加するというニーズの変化を受けて、大規模なホールを1つ開設するよりは小規模ホールを複数開設する動きが強くなっている。ICTを活用した無人見学であれば、1人のスタッフで複数ホールの見学対応が可能になり、事業効率が改善するというメリットが生じる。
同社では、今後も「ソライエ」は無人化対応を原則として展開していく計画。コンビニなど他店舗からのコンバージョンも積極的に検討する。