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三井不動産 新木場にライフサイエンス施設 既存施設と合わせ計4拠点整備「研究者の集まる街」に
2023.05.22 11:36
三井不動産(東京都中央区)は、賃貸ラボ&オフィス事業の「都心近接型」として、「三井リンクラボ新木場2」を竣工するとともに、「(仮称)三井リンクラボ新木場3」の開発を決定した。また同時に、「新木場」駅前の新木場センタービルに、ライフサイエンスプレイヤー向け賃貸オフィスと会議室を有する拠点「ライフサイエンスハブ新木場」も開設した。
「三井リンクラボ新木場2」の立地は、「新木場」駅徒歩7分の場所に位置する。
同施設は、敷地面積9002㎡、延床面積1万8232㎡、総貸付面積1万4588㎡、ラボ&オフィス最大規模の施設。液体等を使って実験するウエットラボは、疾患を起こす可能性があるが重大な災害となる可能性のない病原体を扱えるBSL2対応。各区画には、設備バルコニーを設置し、貸室内へ直接給排水・給排気等を配管。また、空調室外機等の増設スペースが用意されている。
スタートアップ企業向けには、コンセント・シンク等を予め用意し、初期費用を抑えてすぐに入居できる70~100㎡程度の区画を用意。また、リアルタイムPCR等、高価な汎用機器を共同利用できる共通機器室、研究用の消耗品・試薬等を揃えた店舗「MITSUI LINK-Lab LINK-Stock」を整備。
共用部としては、入居テナントとLINK-J会員が無料で利用可能なコミュニケーションラウンジ、入居テナントとLINK-J会員専用の収容人数100人程度の大会議室、各階にも小会議室等を備える。
環境対策としては、同シリーズ初のZEB Ready認証とDBJ Green Building認証を取得。屋上の一部には太陽光発電を設置し、同施設の電力の一部に利用する。
開発が決定した新木場エリア3棟目となるラボ&オフィス「(仮称)三井リンクラボ新木場3」は、「新木場」駅まで徒歩6分と新木場エリアで展開するラボ&オフィスの中で最も駅近な施設。千石橋のたもと、水辺を臨む開けた区画に立地しているため周囲からの視認性も高く、すでに竣工した2棟と合わせて、新木場を訪れた人に “研究者の集まる街”と印象付ける物件になる。着工は2023年夏を予定、竣工は2024年秋を予定している。
「新木場センタービル」の7階には、新たなライフサイエンス拠点「ライフサイエンスハブ新木場」を整備する。同拠点では、新木場エリアのラボ&オフィステナントをはじめとした様々なライフサイエンスプレイヤーに向けた賃貸オフィス・会議室を用意。新木場センタービルのオフィス機能とリンクラボのラボ機能を連携させながら「場の整備」を充実させていく。