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阪急阪神不動産 マンションをまるごとリノベーション 建替えに比べ環境負荷低減メリットも
2023.05.22 11:35
阪急阪神不動産(大阪市北区)は、大阪府茨木市で運営する賃貸マンション「クレセール南茨木」をリノベーションし、賃貸マンション「マインズ・コム南茨木」として供用を開始した。
同物件は、延床面積3189・20㎡、鉄筋コンクリート造地上7階建て、総戸数70戸の賃貸マンション。
同物件のリノベーションでは、昨年9月に発足した、法人向けの空間デザインサービスを提供する自社ユニット「阪急阪神スペースデザイン」により、一棟をまるごとリノベーションした。
共用部には入居者が利用できる「コミュニティラウンジ」や「カーシェアリングステーション」を設置したほか、ビットキー(東京都中央区)の技術を活用したエントランスへの顔認証システムや専有部のスマートロックの導入によるスマートアクセス化を行い、先進的で快適な住空間としている。
リノベーションは、建替える場合に比べ環境負荷が低減されるのもメリットのひとつ。今回の事例では、建替え工事におけるCO2排出量の試算は5770t。リノベーションでは1220tであることが分かった。建替え工事と比較して解体が小規模になること、既存躯体を利用することでCO2の排出量が多いセメント・鉄等の資材の使用量を削減できることから、床面積あたりの排出量を比較した場合、約8割のCO2削減効果があるという。