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淀川区役所跡地で「官・民・学」の一体開発 集合住宅・図書館・駐車場・学校等整備
2023.06.12 11:11
阪急阪神不動産(大阪市北区)は、「もと淀川区役所跡地等活用事業」の集合住宅の名称を「ジオタワー大阪十三」と決定し、オフィシャル公式サイトを開設する。秋頃には、マンションギャラリーを開設する予定。
立地は、阪急電鉄神戸線・宝塚線・京都線「十三」駅から徒歩3分の場所に位置する。
同事業は、総計約8900㎡の敷地で行われる、「官・民・学」による一体開発。
東側敷地(約7300㎡)には鉄筋コンクリート造一部鉄骨造地上39階建ての複合施設棟と、S造地上6階地下1階建ての駐輪場棟が建築される。
複合施設棟には、集合住宅「ジオタワー大阪十三」の他、図書館、子育てに配慮した保育・学童施設、スーパーマーケット等新たな生活環境が整備される。
複合施設棟2階の大阪市立図書館はオープンな空間とし、多世代が交流できる場となる。また、大阪市立図書館と同フロアに、履正社(大阪市淀川区)の運営する学校図書館が新設される。同館の一部は一般開放され、読書・カフェ・おしゃべりなど、人々がさまざまな目的で利用できるようになる。
この他、地域交流の場として活用できる、約2400㎡の公開空地を備える。緑に包まれた広場が設けられ、地域住民を巻き込んだイベント等を継続的に開催することで、十三に新たなにぎわいを創出し、地域の交流を促進する。
構造には、鹿島建設(東京都港区)の先進技術「制御層制震構造『KaCLASS』」を採用。長周期地震動に対しても安全性を確保することができる。また、万一の水害にも備えて、3階~最上階の縦移動を支える乗降用エレベーターをはじめ、受水槽・電気室などの重要設備を2階以上に計画。
地上3~39階に位置する「ジオタワー大阪十三」は、総戸数712戸。共用施設としてはゲストルームや、ワークスペース等を備える。
共用空間は、ウェルネスライフを実現するため、自然を感じられる空間デザインとする。室内は緑化を施し、インテリアや内装材には木材を活用。また、低層部の屋上部分に張り出すテラスは木造とし、屋上庭園にはビオトープを計画。
環境対策としては、断熱性能を備えるほか、LOW-E複層ガラス・LED照明・高効率エアコンを標準設置すること等により、ZEH-M Orientedの性能を確保する。
災害対策としては、防災備蓄倉庫の設置や24時間利用できる非常用発電機の設置等施設と一体となって避難所機能を果たすことによって、自然災害から地域住民や生活等を守り、地域の拠点を実現。
西側敷地(約1600㎡)にはS造地上9階建て、履正社の運営する医療系の専門学校を新たに開校する。