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国内初市街地再開発向け「グリーンローン」 虎ノ門一丁目の開発資金に975億円借入
2023.07.03 11:09
虎ノ門一丁目東地区市街地再開発組合(東京都港区)とみずほ銀行(東京都千代田区)は、「虎ノ門一丁目東地区第一種市街地再開発事業」の開発資金として、コミットメントライン形式のグリーンローン契約を締結した。同ローンは、市街地再開発組合を借入人とする国内初のグリーンローンで、今回の総借入額は975億円。同事業の竣工は、2027年度を予定している。
同事業は、敷地面積約6400㎡、延床面積約11万9900㎡、地上29階地下4階の事務所、店舗、ビジネス支援施設等用途の複合ビルを建設するもの。「LEED Gold」予備認証を取得しているほか、「ZEB Oriented」をはじめ、「DBJGreen Building」認証及び「CASBEE」、「BELS」の最高ランクを取得する予定。
歩行者空間の創出として、東京メトロ銀座線「虎ノ門」駅や、周辺施設と一体となる交通ネットワークを整備。さらに広場の整備などを通じて緑とにぎわいが溢れる交流空間を生み出す。
国際競争力向上に資する都市機能としては、産学官の垣根を越えたビジネスの創出と交流を支援する「(仮称)虎ノ門イノベーションセンター」を整備。
防災機能としては、帰宅困難者を受け入れるスペースを確保するとともに、防災備蓄倉庫及び72時間分の電力供給が可能な非常用発電設備を整備。
環境対策としては、先進的な環境技術やDHC(地域冷暖房施設)の導入により、環境負荷を低減する。
グリーンローンとは、環境課題の解決・緩和に資する事業の資金を調達するために実行されるローン。