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「麻布台ヒルズ森JPタワー」竣工 緑化された敷地に多様な都市機能を集約

2023.07.10 10:58

 森ビル(東京都港区)と日本郵便(東京都千代田区)が参画し、虎ノ門・麻布台地区市街地再開発組合(東京都港区)が推進する「麻布台ヒルズ」の「麻布台ヒルズ森JPタワー」と「ガーデンプラザ」が竣工し、3日に竣工式を行った。
全体竣工へ向けて前進 延床86万㎡の新しい街
 「麻布台ヒルズ」は、計画区域約8・1ha、延床面積約86万1700㎡、オフィス総貸室面積21万3900㎡、住宅戸数約1400戸、就業者数約2万人、居住者数約3500人。想定年間来街者は数2500~3000万人。高低差のある地形を生かし、敷地全体を緑化。約6000㎡の中央広場を含む約2・4haの緑地を実現し、水と緑がつながるランドスケープを整備。街全体で「RE100」に対応する再生可能エネルギーの電力を100%供給し、世界最大規模の登録面積となる「WELL認証」や「LEEDhaND認証」、「LEEDhaBD+C認証」の予備認証も取得する。
 加えて、「慶應義塾大学予防医療センター(仮称)」を核として、スパやフィットネスクラブ、レストランやフードマーケット等様々な施設をメンバーシッププログラムやサービスで結び、「ウェルネス」に繋がる仕組みの構築を目指す。
 竣工した「麻布台ヒルズ森JPタワー」は、敷地面積約2万4100㎡、延床面積約46万1770㎡、S造(一部SRC造及びRC造)地上64階地下5階、高さ約330mの多用途ビル。総貸室面積約20万4000㎡、基準階面積約4600㎡のオフィス、高級レジデンス住宅「アマンレジデンス東京」、大学病院スタッフが提供する人間ドック「慶應義塾大学予防医療センター(仮称)」、50カ国以上、約700人の生徒が在籍するインターナショナルスクール「ブリティッシュ・スクール・イン東京」に、多彩な店舗が揃う大規模商業施設を併設する。
 同じく竣工した「ガーデンプラザ」は、「Cー1」から「Cー4」までの4街区に分けられる。
 「Cー1」は、敷地面積約4750㎡、延床面積約1万590㎡、S造(一部RC造)地上3階地下2階建て。店舗、美術館、駐車場などからなる複合施設。「Cー2」は、敷地面積約6350㎡、延床面積約3万1540㎡、S造(一部RC造)地上8階地下3階建て住宅、事務所、店舗、駐車場などの複合施設。「Cー3街区」は、敷地面積約900㎡、延床面積約1710㎡、S造(一部RC造)地上3階地下1階建ての商業施設。「Cー4街区」は、敷地面積約1690㎡、延床面積約1810㎡、RC造(一部S造)地上3階地下1階建て寺院、専用住宅、駐車場などの複合施設。
 竣工式では、森ビルの代表取締役社長の辻慎吾氏が、35年にわたり事業を進めてきた曲谷再開発組合理事長と、組合員の団結力に敬意と感謝を表した。
 なお、「麻布台ヒルズ」全体の竣工は今秋を予定している。




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