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「東急不動産赤坂ビル」解体始まる 築54年歴史やイメージを継承したビルに建替えへ
2023.12.11 11:02
東急不動産(東京都渋谷区)が保有する、「東急不動産赤坂ビル」の解体工事が始まった。
1969年9月12日竣工の同ビルは、敷地面積5230・46㎡、延床面積5万1491・66㎡、鉄骨鉄筋コンクリート造地上14階地下2階。築54年を経過して老朽化していることから第1期解体工事を12月1日に着工した。第2期解体工事を経て2027年夏頃の完了を予定しており、跡地には東急不動産所有の新たな施設を開発する予定。
「東急不動産赤坂ビル」は、ホテルと専門店街、オフィスを組み合わせた複合ビルで、「赤坂東急ホテル」(2002年に「赤坂エクセルホテル東急」に改称)を基幹テナントに長年運営を続けてきた。ピンクと白のストライプの外観で、開業時は「軍艦パジャマ」と呼ばれ話題を集めた。建物は、東急不動産が建物所有者として企画設計、東急建設(東京都渋谷区)がビル施工、東急百貨店(東京都渋谷区)が内装施工と什器備品の納入を手がけ、東急エージェンシー(東京都港区)が宣伝を担当するなど、グループの力を結集して開業させた。
解体前の10月25日から10月31日にかけては、警視庁に訓練場所として提供。訓練はビル内の「赤坂エクセルホテル」で行われ、のべ約300名が参加。今回の訓練では、誘拐・立て籠もりを想定した訓練や、壁及びドアの破壊訓練といった、有事の際を想定した現場での実践的な訓練が行われた。
東急不動産では今後の敷地利用に関して、「東急不動産赤坂ビル」の歴史やイメージを継承し、より一層地域の人に愛される施設を目指していくとしている。