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日本でやりたい仕事は「ソフトウエアエンジニア」が最多 Zenkenがインドの工科系大4年生にアンケート
2024.03.18 10:23
海外人材の紹介などを手掛けるZenken(東京都新宿区)が実施した海外での就職を希望するインド・ベンガルールの工科系大学4年生へのアンケート調査によると、「日本で働きたい」との回答が9割にのぼった。「日本でどんな仕事をしたいか」との質問に対しては「ソフトウエアエンジニア」との答えが最も多く、6割を超えた(複数回答)。単にプログラムを組むだけではなく、ソフトウエア開発や運用などを総合的に担当したい学生が多い。プログラムを書くことを専門とするプログラマーと違い、ソフトウエアエンジニアは設計、開発、プログラミング、保守・運用まで担当できるのが人気の背景のようだ。不動産テックが進む不動産業界でもIT人材の確保は重要な課題だが、学生のニーズに合わせた採用活動ができるかがポイントとなりそうだ。
調査はZenkenがインド・ベンガルールの25の工科系大学で海外就職を希望する4年生を対象に1月2~9日に実施し、905件の回答を得た。ベンガルールはIT産業の集積地として知られ、インドの「シリコンバレー」とも言われる。
「フロントエンドエンジニア(見やすいウェブサイトやアプリを構築)」が43・8%、「フルスタックエンジニア(フロント・バック・サーバーなど複数の工程の作業ができる)」が35・5%で続いた。
「ウェブエンジニア(ウェブサイトなどを作成)」(33・7%)、「デザインエンジニア(エンジニアとデザイナーの両方の技能を持つ)」(31・4%)も3割超に達した。「データサイエンティスト(データを分析、活用)」(29・7%)との回答も多かった。データサイエンティストはビッグデータと呼ばれる膨大な量のデータを分析する。市場分析や施策の効果測定などマーケティング分野にも応用され、人気を集めている。
膨大な処理能力でデータを安価に保存するクラウドの普及を受け、大量のデータを取得・収集できるようになり、それを分析・処理するAIに注目が集まっている。生成AIの登場もこの傾向に拍車をかけている。こうした経済環境を受けて、「AIエンジニア」を希望する学生は25・8%に達した。