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<秋田県男鹿市>使われなくなった建物を観光の拠点に 鉄工所や保養所などをリノベーション
2024.03.25 11:10
日本全国でまちづくりを行うNEWLOCAL(東京都中央区)は昨年3月22日、秋田県男鹿市のクラフトサケ醸造所・稲とアガベ(秋田県男鹿市)と合弁会社「株式会社男鹿まち企画」を設立。今月22日に設立1周年を迎えた。男鹿市は観光庁の「地域一体となった観光地・観光産業の再生・高付加価値化事業」で、第3回の採択者に選定を受けており、これを機にさまざまな事業が展開される。
現在、JR「男鹿」駅周辺には宿泊施設はほとんど存在しない。そのため今回の採択により、駅前の旧「船川港湾労働者福祉会館」を男鹿半島周遊の拠点となる「うみまちホテル」に改装。施設は客室14室、レストラン、サウナを予定しており、今夏に着工、年内の工事完了を予定している。なおこのプロジェクトには三菱地所設計(東京都千代田区)がアドバイザーとして参画している。また、使われなくなった鉄工所をリノベーションし、酒・食の関係人口を呼び込む拠点としてプロデュース。テナントとして酒粕を使用したジンの蒸留所に加え、バー・ショップ・イベントスペースなどが設けられる予定だ。こちらも今夏の着工、年内の工事完了を目指している。
今後の展開については、旧保養所の建物を活用しクラフトサケの生産工程を体験、料理とともに堪能できる高級宿へのリノベーションや、レトロビルのリノベーションによって男鹿市で新たなチャレンジに取り組みたいテナントが入居する場の提供などが計画されている。