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「GATEWAY NARITA」マスタープラン発表 約45万㎡の敷地にアリーナやR&D施設を整備

2024.05.13 11:17

 共生バンク(東京都千代田区)は今月9日、2027年3月末に誕生予定の複合施設「GATEWAY NARITA」のマスタープランを公開した。
 同計画は成田空港から車で3分、千葉県成田市小菅に商業複合施設、ランニングトラック、デジタルドーム、ホテル、冷凍冷蔵貯蔵倉庫、フードテックR&D施設等を開発するもの。延床面積約38万㎡、敷地面積は約45・6万㎡と東京ドーム10個分の広大な敷地を活用する。
 ランドマークとなる「デジドーム」は、スクリーン面積約6000㎡、客席数5000超の巨大アリーナとして誕生。最新テクノロジーを駆使したデジタルホテルは、成田エリア最大級の客室数となる見込みだ。客室内にはデジドームのコンテンツを楽しめる大型ディスプレイを完備。ホテルと商業施設の間には500mの円形トラックの「ウエルネスリング」を設け、アバターとの競争を実現する。
 R&D施設はテストマーケティングレストランや配信を目的としたキッチンスタジアム、国際会議場等で構成。日本食の国際展開と飲食産業・文化の発展に寄与するグローバルスペックを備えた価値創造拠点を目指していく。
 ソフト面では、カスタマーエクスペリエンスの予測分析による混雑緩和や待ち時間ゼロの実現を目指す。コンシェルジュによる多言語対応も導入し、デバイスでも情報が受け取れる仕組みづくりを想定した。加えて交通インフラも整備。大型バスターミナルをデジドーム前広場の地下に配置し、発着バース20台を確保。周辺駅との連携を図り、東京都心部との接続を強化していく構えだ。
 9日に行われた記者発表会には、同社事業開発本部本部長の江島康仁氏、マスタープランを設計したLaguarda.Low Architects社から重松健氏、キョードー東京 取締役/キョードーファクトリー 代表取締役社長の前田三郎氏が登壇。江島氏は「『世界中から成田を目指して人々が集まる観光のゲートウェイ』、『次世代の目がトレンドを備えたファシリティを実装した街づくり』の2つのコンセプトを掲げて計画を策定してきました。今後はマスタープランに基づき、成田空港をはじめ関係各社と調整を進めてまいりたいと思います」と意気込んだ。
 まずは造成工事を来年6月頃に完了、同年秋の着工を目指す。

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