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平和不動産 札幌市で複合ビルを開発 市街地再開発の設立認可を申請し本格スタート

2024.07.01 11:51

 平和不動産(東京都中央区)は6月21日、権利者と進めている札幌市内の再開発「大通西4南地区第一種市街地再開発事業」について、市街地再開発組合の設立認可を申請した。札幌市による審査と認可手続きを経て2024年度中に市街地再開発組合を設立。権利変換計画認可を受け、2028年度の竣工・供用開始を予定している。

 開発地は札幌市中央区大通西4丁目。大通公園に面し、地下鉄「大通」駅と地下通路で接続する予定。
 計画している建物は、敷地面積約5030㎡、延床面積約9万9600㎡、地上36階地下3階。オフィスのほか、商業施設、交流機能、ラグジュアリーホテルなどを導入。歩行者空間やエネルギーセンター(地域冷暖房プラント)を整備する予定。
 低層部の商業施設には吹き抜けのアトリウムを併設。植栽を多く配置するほか、屋上にはテラスも設けて外構部の緑地とつなぐ新たな滞留空間とする。地下広場の拡充や隣接する大通公園の魅力向上とあわせ、交流拠点としての魅力向上につながる空間を形成する計画としている。
 中層部はオフィスフロアで、札幌都心のビジネス競争力を強化する高機能オフィスを整備する計画。高層部には国際水準の宿泊機能を備えたラグジュアリーホテルを整備。オフィスや歩行者空間の整備とともに、国際競争力の向上に寄与する。
 敷地内には地域冷暖房プラントも整備。国際的認証(LEED)などの取得や、帰宅困難者受け入れ施設・備蓄倉庫等なども整備し、環境負荷低減や災害にも配慮する。
 平和不動産では新中期経営計画「WAY 2040 Stage1」における成長戦略のひとつとして「再開発事業の拡大~人々を惹きつける場づくりの全国展開~」を掲げている。今回の事業で札幌都心の価値向上に寄与し、持続可能で魅力ある札幌都心をけん引する拠点の形成を目指していくとしている。




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