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国交省 「空き家対策推進プログラム」策定 媒介報酬引上げ・空き家管理業務もルール化

2024.07.01 11:40

 国土交通省は6月21日、空き家等の流通促進のため、「不動産業による空き家対策推進プログラム」を策定した。不動産業者が保有する物件調査や価格査定、売買・賃貸の仲介などのノウハウを空き家の流通・利活用に生かし、所有者の抱える課題を解決。新たなニーズへも対応するため、官民を挙げて空き家の流通を推進するとしている。
 ガイドラインでは空き家の売買にかかわる媒介報酬を見直し、物件価格800万円以下の空き家の売買に係る報酬上限を30万円の1・1倍まで引上げる。
 また、長期の空き家を賃貸借する際の貸主からの報酬上限額も、貸料の1カ月分の2・2倍まで引上げる。
 具体的な施策は「流通に適した空き家等の掘り起こし」と「空き家流通のビジネス化支援」からなり、「掘り起こし」では、所有者への相談体制の強化や不動産業における空き家対策の担い手育成、地方公共団体との連携による不動産業の活動拡大、官民一体となった情報発信の強化に取り組む。
 「ビジネス化支援」では、前述した空き家等に係る媒介報酬規制の見直しのほか、「空き家管理受託のガイドライン」を策定。媒介業務に含まれない「空き家の管理」や空き家活用のコンサルティング業務を促進するとともに、不動産DXにより業務を効率化して担い手を確保する。




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