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サワライズ 複合施設「MINOHAMA STEPS」開業 地域交流と地元の魅力発信拠点に

2024.07.01 11:33

 サワライズ(福岡市早良区)は、4月19日に複合施設「MEINOHAMA STEPS」を開業した。
 同社は1914年に炭鉱事業を主として設立。現在は不動産業・ゴルフ事業をはじめ、医療・教育・美容・飲食まで事業を拡大している。
 「MEINOHAMA STEPS」の立地は、福岡市地下鉄空港線「姪浜」駅から徒歩5分。規模は地上5階建て。自社保有の駐車場跡地を開発したライフスタイル提案型の複合施設となる。各フロアの店舗は賃借ではなく、すべてサワライズの直営であることが特徴だ。
 1階はブルワリーを併設した薪火レストラン「kubelto(クベルト)」と焙煎所併設のカフェ「stong coffee lab」。kubeltoでは、姪浜漁港で水揚げされた新鮮な魚介や糸島産の野菜などの地場食材を使用した料理を提供。店内のオープンキッチンには薪火のグリルを備え、一日10食限定の「薪火で24時間ローストした骨付きもも肉」などの変わり種メニューも登場する。
 2~3階はインテリアショップ「fremtiden」、5階には2号店となる完全個室型ヘアサロン「qon Hair&Care」が開業。fremtidenでは北欧家具や国内の1点ものの雑貨を中心に取り揃え、普段使いからギフトまであらゆるニーズに応えるラインアップとした。
 「MEINOHAMA STEPS」いちばんの見どころは、4階に開設したコミュニティスタジオの「gokant(ゴカント)」。「LIFE CULTIVATION=コウサク空間―」をコンセプトに、計5区画でスクール・イベントをはじめとする5つのサービスを展開する。スクールでは、外部のスペシャリストを講師として招いて、プログラミングやウクレレ教室などを企画した。また、1区画はキッチンスタジオであることから、子供向けのラーメン作り体験やピザ作りなどの食にまつわる体験会も実施。多世代からの好評を得ている。
 さらに、5階には屋外テラスを設けた。円形テーブルやベンチが設置され、無料で自由に利用できる。夏季にはビアテラスとして開放し、kubeltoがBBQ料理やクラフトビールを提供している。
 姪浜は居住人口20万人を誇るベッドタウン。海や山などの自然資源が豊富で、福岡市街地からのアクセスが良いことも魅力。単身者からシニア世代まで多くの層に人気のエリアとして知られる。地域密着型の複合施設として、「MEINOHAMA STEPS」ではAEDの設置や「子ども110番の家」、「あかちゃんの駅」への登録、いらなくなった絵本の寄付を募って再活用する「Megutte えほん」など、ファミリー世帯が安心して楽しめる体制作りに注力した。
 館長の水原康賀氏は「来館されたお客様からは、おしゃれでサービスの行き届いた施設だと喜びの声が寄せられています。また、4月には5階のテラスで姪浜産の海苔、小呂島の魚の加工品など九州の特産品を販売するマルシェイベントを開催しました。地域交流を促すとともに、福岡の魅力を発信する拠点として、今後も様々な取り組みを行っていく予定です」とした。

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