週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

「ヒューリック虎ノ門第二ビル」竣工 自動車販売店と賃貸オフィスの複合ビル

2024.07.22 12:16

 ヒューリック(東京都中央区)は、トヨタモビリティ東京(東京都港区)と開発を進めていた「ヒューリック虎ノ門第二ビル」を竣工させた。
 同ビルの立地は東京都港区虎ノ門。東京メトロ銀座線「虎ノ門」駅および日比谷線「虎ノ門ヒルズ」駅から徒歩3分と交通利便性に優れ、周辺の大型再開発などにより注目の集まるエリアに位置する。
 建物は敷地面積1404・54㎡、延床面積1万2953・77㎡、鉄骨造地上14階地下1階。トヨタモビリティ東京が所有する土地をヒューリックに賃貸してビルを開発し、低層階はヒューリックがトヨタモビリティ東京へ賃貸し自動車販売店店舗と修理工場として使用。5~14階は外部テナントへ賃貸するオフィスフロアで、テナント内装工事ののち、順次開業する予定。全フロアのテナントが内定しているという。
 前面道路よりセットバックさせた建物は、「都市・建築・環境・ヒューマンスケール」の4つの観点から「視認性・整形のボリューム・日射遮蔽効果・魅力的なシークエンス」の獲得を目指した意匠とした。また、エントランスは憩いの空間として緑のアプローチ空間を演出。脱炭素などの社会的課題に対応すべく、日射を制御する深い庇付きPC板と垂直フィンを配置し、横連窓のフルハイトサッシュを組み込んだガラスファサードとした。
 オフィスは前述の窓構造による日射遮蔽効果に加え、LOW-E複層ガラスによる断熱性能を確保することで熱負荷を低減、開放感と冷暖房効率向上を両立した空間とした。空調は個別制御性に優れた冷暖同時型を採用し、整形な形状と併せてレイアウトの自由度を確保している。
 さらに、躯体には制振構造を採用し、耐震性能は建築基準法標準レベルの1・5倍相当を確保。制振ダンパーが中小地震から大地震、長周期地震動時にわたって幅広く地震エネルギーを吸収して揺れを低減し、構造体の損傷を防止することでワーカーの安全性と事業継続性を確保する。

PAGE TOPへ