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「マチナカ攻略『回転型』で不動産に挑む」 7月1日設立のJR東日本不動産

2024.07.22 12:13

 JR東日本不動産(東京都新宿区)が7月1日、設立された。同社は社有地開発やマチナカの不動産の取得・開発を行うことで不動産事業の拡大を図る。2027年度までに1000億円規模の投資を計画している。
 JR東日本グループはこれまで「駅中心」のまちづくりを行ってきたが今後は駅周辺以外の地域を主なターゲットとして土地を取得する。JR東日本グループが得意としてきた商業施設・オフィス、ホテルにとどまらず、物流施設といった不動産の開発と売却に力を注ぐ。代表取締役社長の田﨑政史氏は「不動産に特化した会社を作ることでスピードを上げていく。新会社設立によりさらなる不動産の価値向上を図りたい」という。
 また今回の取り組みを通してさらなる顧客との接点を増やしていき、交通系ICの「Suica」経済圏を広げることで非日常の「体験価値」を提供する。これにより心豊かな生活の実現を顧客へ与えることができる。
 不動産会社の設立構想としてはコロナ禍以前からあったという。鉄道利用者は完全には戻っていなかったことが背景にあった。
 鉄道グループとしては日本最大の規模を誇る。JR東日本の不動産事業が今後どのように変化していくのか、マチナカへの進出が他の事業者にどのくらい影響を与えるのか注視したい。




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