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三菱地所設計 インドネシアでアウトレットモールを設計 ガラスの大屋根と気流操作で半屋外空間を実現

2024.07.22 11:32

 三菱地所設計(東京都千代田区)が設計を担当した商業施設「The Grand Outlet-East Jakarta Karawang」(インドネシア、カラワン県)が開業した。
 立地は、ジャカルタ中心部から高速道路を経由し車で約1時間に位置する。
 同施設は、敷地面積約8万8000㎡、建築面積約3万2000㎡、延床面積約5万㎡、RC造(一部S造)地上2階建て、店舗数約150店舗の商業施設。同施設は、三菱地所グループがインドネシアで初めて手がけるアウトレットモールとなる。
 設計では、一筆書きの動線で店舗へのアクセス性を均等にするとともに、その動線のノード(結節点)に地域性を取り入れたデザインとして、インドネシアの自然から着想を得た「Forest」、「Bamboo」、「Water」、「Flower」、「Rice Terrace」という5つのモチーフを展開。
 同施設の中央に位置する「Green Hub」は、イベントに対応するフレキシブルな空間。階段周辺には、棚田から着想を得た立体的な緑のつながりを設ける。
 ガラスの大屋根「Giant Canopy」が覆うエリアでは、Low|Eガラス、Low|Eガラスとシルクプリント、アルミパネルという光透過性の異なる3種類の素材を用い、シミュレーションで導いた目標値を平均値で実現。更にコンピューテーショナルデザインによるシルクプリントのパターンが木漏れ日のような光と影を生み出す。夜間は、大屋根に仕込まれた間接照明とライン照明を使用する。
 歩行空間には自然通風を補助するポール型ファンを設置する。

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