週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

金沢市のオフィスビルがホテルに 竣工時の面影を残しつつ耐震補強など実施

2024.08.05 10:55

 フォンス(長野県北佐久郡)と西松建設(東京都港区)は、石川県金沢市でオフィスビルをリノベーションしたホテル「HOTEL AO KANAZAWA」を、9月1日に開業する。
 建物は敷地面積261・48㎡、延床面積1233・77㎡、鉄筋コンクリート造地上6階地下1階で、1966年にオフィスビルとして建てられたもの。立地は石川県金沢市兼六元町。JR「金沢」駅からバスで約15分に位置する。
 客室は19~57㎡の5タイプ。全15室。西松建設が建物オーナーから相談を受けたことからプロジェクトが始動し、竣工当時のビルの面影を残しつつ、ホテルとしてリノベーションすることとした。
 既存の建物に対して耐震補強、エレベーター更新など、西松建設の建築技術を生かした改修工事を実施。同社では建替えではなくリノベーションとしたことで、地元で慣れ親しまれてきた景観を保全しつつ環境負荷を軽減したとしている。建物の既存テナントの移転や、飲食事業などを展開するフォンスとの共創を実現するなど、西松建設のホテル開発ノウハウを生かしたプロジェクトという。
 建物内には2カ所の飲食店も用意。「酢重」では新鮮な魚や野菜を様々な調理法で、「松の下」では本格的な鮨を提供する。どちらも広く街に開かれたダイニングとして、人々に親しんでもらえることを目指すという。




週刊不動産経営編集部  YouTube