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サッポロ不動産開発に外部資本導入か 物件売却・切り離しなど含め改革についての提案を募集へ

2024.08.19 17:06

 サッポロホールディングス(東京都渋谷区、サッポロHD)は13日、子会社のサッポロ不動産開発(東京都渋谷区)について、外部資本導入などの改革案の検討を進めていると発表した。
 サッポロHD大株主の3Dインベストメント・パートナーズ(シンガポール)はサッポログループの保有不動産の切り離しを求めており、今回の発表はこれに対応したものと見られる。サッポロHDは9月中旬を目途に外部の戦略パートナー候補から幅広く提案を受け付け、今後の戦略を検討していく構え。
 具体的には、戦略パートナー候補からの提案をもとに、サッポロ不動産開発への外部資本導入、物件売却や、事業部門や子会社を独立させて節税を図る「税制適格スピンオフ」の導入など、考えられる選択肢を幅広く比較検討していくという。検討の精度を高めるため、あらゆる戦略パートナー候補から具体的な提案等を受けることで、グループ価値向上に資する選択肢と道筋を明確にしていくとしている。
 サッポロホールディングスは2月14日に公表した中長期経営方針に基づく「中長期戦略プロジェクト」を発足しており、2030年を目処とした中長期方針の具体化に向けた検討を進めている。酒類事業の成長を見据えたグループ価値向上の観点から、将来のグループ価値向上に資する不動産の活用方法と、抜本的な事業ポートフォリオ変革のあり方についても検討を進めている。なかでも不動産事業の方針検討は、検討課題の中でも特に重要性が高いとし、専門的な知見を有する外部アドバイザーを起用して進めているという。




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