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「千里中央」駅前で大規模再開発始動 千里阪急百貨店・千里セルシー・千里阪急ホテルを一体的に再開発

2024.09.02 11:20

 阪急阪神不動産(大阪市北区)は、大阪府豊中市の「千里中央」駅前で大規模再開発をスタートすると発表した。「千里阪急百貨店」、と2025年1月に閉館予定の「千里阪急ホテル」、2019年に閉鎖された商業施設「千里セルシー」を一体的に再開発する。
 事業完成の目標は2032年度。「千里阪急ホテル」を保有する阪急阪神不動産は、「千里阪急百貨店」と「千里セルシー」を保有するエイチ・ツー・オーリテイリング(大阪市北区)グループと連携し、「千里中央地区再整備計画」を策定した。今後は設備整備計画の立案、事業手法や都市計画の検討を進めていく。
 計画では、「千里阪急百貨店」と「千里セルシー」の間の道路を廃して街区を拡大。新設するバス・タクシー乗場の上空を利用して、「千里阪急百貨店」が入居する延床面積10万㎡級の大規模商業施設の新設を検討する。「千里阪急ホテル」の敷地では、商業施設と隣接する公園と連携した賑わい・交流機能を導入する計画。様々なイベントを通じて新たなライフスタイルを提案するほか、広場の整備・運営や「千里中央」駅から繋がる歩行者ネットワークのバリアフリー化など、「賑わい・憩い・交流」のある千里らしいまちづくりを目指すとしている。開発プランやスケジュールなど具体的な内容については、今後、関係者間の協議や事業計画の精査等を重ね、決まり次第発表するとしている。
 千里中央地区では、2016年から、大阪府、豊中市と地権者が参加する協議会で今後のまちづくりについて検討が進められている。同協議会は再開発の始動に先立って「千里中央地区活性化基本計画(改定版)」を策定しており、「多様な魅力に富む競争力ある一大商業核の形成」が方針として取りまとめられていた。




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