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「ヒューリック将棋会館千駄ヶ谷ビル」竣工 将棋会館とオフィス・店舗からなる複合ビル

2024.09.16 12:07

 ヒューリック(東京都中央区)が、渋谷区千駄ヶ谷一丁目で開発を進めていた「ヒューリック将棋会館千駄ヶ谷ビル」を竣工させた。
 立地は、JR中央・総武線「千駄ケ谷」駅および都営大江戸線「国立競技場」駅から徒歩2分の場所に位置する。
 同ビルは、敷地面積4528・91㎡、延床面積1万4976・96㎡、鉄骨造、鉄筋コンクリート造地上4階地下1階建てのオフィス・店舗ビル。
 外観は緑地帯に囲まれる立地を生かした自然素材をまとったデザインを取り入れている。
 基準階最大900坪超の大型フロアプレートの建物。共用部には自然光を取り入れた吹き抜け空間の屋内階段を設けることで、回遊性のある施設構成としている。
 1階には、日本将棋連盟(東京都渋谷区)の将棋会館が移転する。同施設は日本の伝統文化である将棋の保全・継承における核となる施設。また、道路に面する位置に将棋道場、ショップ、カフェで構成される店舗「棋の音(きのね)」が10月1日に開業する。1階の将棋会館部分および一部の店舗部分は将棋連盟が取得。同ビルはヒューリックと将棋連盟が共同所有建物として運用していく。
 2~4階は外部テナントへ賃貸するオフィス。入居テナントは、ユナイテッドアローズ(東京都渋谷区)で、全区画一括で入居する。内装工事ののち、2025年春ごろ開業する予定。
 4階テラスと屋上には、緑地を設ける。
 BCP対策としては、建物外周部に耐震ブレースの機能を有する斜め柱を配置することで、保有水平耐力1・5倍の耐震性能を確保するほか、公共インフラ断絶後も非常用電力を72時間供給可能な計画となっている。環境対策としては、個別空調機と排気からの熱回収と加湿機能を持った外気処理空調機による高効率空調換気システムや、LED照明器具と、人検知・明るさセンサーによる自動調光制御を組み合わせた高効率照明システム等の環境配慮技術を採用。BELSのZEB Readyの認証を取得。




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