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「八重洲一丁目北地区」の再開発がスタート 日本橋川沿いの低層商業施設から着工
2024.12.16 11:42
東京建物(東京都中央区)は10日、「八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業」を11月19日に着工したと発表し、起工式を行った。日本橋川沿いの大規模再開発のひとつが本格的に始動した。
計画地は東京都中央区八重洲一丁目。外堀通りの東側に位置し、永代通りと日本橋川に挟まれた街区。
同事業は、再開発区域内の南北街区一体を段階的に整備するプロジェクトで、今回起工した北街区は日本橋川に面しており、敷地面積約1700㎡、延床面積約1000㎡、鉄骨造地上2階の建物を建設し、店舗として使用する。南街区には敷地面積約7560㎡、延床面積約18万5500㎡、地上44階地下3階の大規模複合施設を建設する計画。竣工予定は南街区が2029年度、北街区が2032年度を予定している。
開発は日本橋川の上空を通る首都高都心環状線の地下化事業と協力しつつ行われ、日本橋川沿いの立体広場空間や南北街区と水辺空間をつなぐゲート広場、地下通路と日本橋川沿岸の地上、地下、歩行者デッキなどを相互に接続する多層的ネットワークを整備し、日本橋川沿岸エリアのにぎわい・交流空間を創出する。また、「日本橋」駅と「東京」駅を接続する地下通路を整備することで、周辺の再開発エリアと連携した「日本橋」駅、「大手町」駅、「東京」駅、「京橋」駅を結ぶ広域地下歩行者ネットワークの実現にも貢献する。
南街区に建設されるビルの10~43階は、基準階面積約860坪を有するオフィス。6~9階にはアスコット(東京都渋谷区)の最上位ラグジュアリーホテル「SEN/KA TOKYO by The Crest Collection」を誘致する。客室数92室で、長期間滞在可能な設備が整うホテル・イン・レジデンスとして2029年度下半期の開業を予定。
地下1階から地上2階は店舗とし、2階の一部には「高度金融人材サポート施設」を設置。国際的な高度金融人材の活動支援の場として、商談やビジネス交流、アフターコンベンションなどで利用できる。
災害対策と環境対策としては、発電時の排熱を利用するコージェネレーションシステム(CGS)の導入や地域冷暖房施設のネットワーク化により環境負荷を低減。「LEED」認証の取得を目指す。また、CGSと非常用発電施設の整備により業務継続機能を強化するほか、帰宅困難者受け入れスペースや防災備蓄倉庫を設置する。
東京建物は、今後も地権者とともに本事業を通じて、「東京」駅周辺および日本橋川沿岸エリアの更なる成長とにぎわいを創出し、東京の国際競争力強化に貢献していくとしている。