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日本都市ファンド 築50年の「Gビル南池袋01」環境に配慮し大規模リニューアル

2024.12.23 11:26

 日本都市ファンド投資法人(東京都千代田区)は、所有する「池袋」駅東口前の商業施設「Gビル南池袋01」の大規模改修を実施し、「norf(ノーフ)」として竣工させた。
 新名称の「norf」は「nostalgic」や「our」、「future」からイメージしてつけた。
 建物は敷地面積874・80㎡、延床面積7580・56㎡、鉄骨鉄筋コンクリート・鉄骨・鉄筋コンクリート造地上8階地下2階。1974年の竣工で、日本都市ファンドは2010年に取得した。
 築50年を超えることから建替えも含めた選択肢を検討したところ、躯体が良好でリニューアルすれば経済的耐用年数をさらに約60年延長できるとの結果が出たことからリニューアルを選択。建替えに比べCO2排出量が下回ることも後押しとなったという。
 改修工事では、環境負荷の低減および地域への影響を考慮した設計を採用。既存施設のレトロな外観は生かしつつ、公園のような空間づくりを意識して行った。
 環境負荷低減への取り組みとして、外壁ファサードには約40%にリサイクル建材を採用。デザインの特徴である左官材には、主成分の骨材として廃棄物を再利用した素材を導入した。また、床材には、東京都の瓦やガラス廃棄物をアップサイクルしたテラゾタイルを使用している。
 1階エントランスロビー内には、駅前と公園をブリッジとしてつなぐ東西通り抜け動線を新設した。また、建物の外観は時間帯によって変化し、ライトアップを行う。
 リニューアルにともない、豊島区の文化を基調としたまちづくりや、様々な人が暮らしやすいまちづくりに貢献できる新規テナントを誘致。エンターテインメント施設やクリニックなどの入居が決定している。




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