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「金沢」駅前の「Hirooka Terrace」オーエフが統合ネットワーク整備で参画
2025.01.13 11:57
オーエフ(東京都港区)は、北國フィナンシャルホールディングス(石川県金沢市)が建設中の高層テナントオフィスビル「Hirooka Terrace」の開発に参画し、同ビルに統合ネットワークを導入すると発表した。竣工は2025年7月の予定。
「Hirooka Terrace」の開発地は石川県金沢市広岡。隣接地には北國銀行本店が建ち、完成後は一体的な街区となる。敷地面積7937・42㎡、建築面積2940・88㎡、延床面積2万1446・68㎡、RC造(地下)S造一部CFT造(地上)地上13階。延床面積2万㎡超のオフィスビルとして全国で初めて「Nearly ZEB(ニアリーゼブ)」を達成した。ビル内には賃貸オフィスのほかオープンワークラウンジなども整備する。
統合ネットワークとは、照明、空調、監視カメラなどビル内の様々な設備やシステムを1つの基幹ネットワークに集約し、一元的に管理する技術。従来のシステムでは各設備ごとに独立したネットワークが必要で、専用の配線や機器が別々に求められ、設置や運用に多くのコストがかかっていた。統合ネットワークはこうした配線や機器を1つのネットワークに統合することで、複数の設備をまとめて管理できるようになり、設備ごとに専用の配線や機器を追加する手間と費用を大幅に削減することができる。また、管理が効率化され、将来的に新しい設備やシステムを追加する際も柔軟に対応できる。
一方、統合ネットワークはビル内のすべてのシステムを1つのネットワークに集約するため、ネットワークの一部に障害が発生した場合、その影響が複数の設備に波及するリスクがある。オーエフでは複数のバックアップを用意する「冗長構成」を採用することで障害が発生してもネットワーク全体が停止することを防止。トラブル時には迅速に切り替えができる設計としている。
オーエフは今後も引き続き統合ネットワークを推進していくとともに、地域社会の発展と地球温暖化対策に積極的に取り組んでいくとしている。