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住友林業/芙蓉総合リース 日系企業で初 ロンドンで木造オフィス増改築
2025.01.27 11:41
住友林業(東京都千代田区)と芙蓉総合リース(東京都千代田区)は、英国ロンドンで木造の増改築によるオフィス開発「Golden Laneプロジェクト」を開始する。同国で木造の増改築によるオフィス開発は日系企業として初めてとなる。竣工・賃貸開始は2026年1月を予定している。
同プロジェクトは、ロンドン中心部にある1900年代初頭に建築された5階建てのオフィスビルを取得し、オフィス部分の増改築を行うもの。計画では、賃貸面積1853・75㎡、S造・木造、6階建てのビルに改装する。総事業費は約45億円。
1~4階部分では、既存オフィスの構造を保存しつつ内装工事や環境性能を向上する改修工事を行う。5~6階部分では、複数の木材を組み合わせて成形したエンジニアードウッド「マスティンバー」による木造で増築する。
既存鉄骨造建物の構造を活用した上で木造の増改築とすることで、解体・再建築する場合や鉄骨造での増改築と比較して建物のライフサイクル全体でのCO2排出量を削減する。また、材料や調達、工事等も含めた環境配慮認証である「BREEAM」のExcellent以上を取得する予定。
住友林業グループは海外では、米国でツーバイフォー工法の大規模な木造集合賃貸住宅、豪メルボルンで15階、米ダラスで7階のマスティンバー建築のオフィスビルを開発するなど、多くの中大規模木造建築を手掛けている。今後も木造建築を国内外で展開し、脱炭素社会に貢献する構えだ。