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東京建物 マンション2棟を竣工 シリーズ初の防音住戸付き物件と日本初の「ZEH-M」物件
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2025.02.17 12:04
東京建物(東京都中央区)が、賃貸マンション「Brillia ist」シリーズと分譲マンション「Brillia」シリーズの新築物件を竣工させた。
三信住建(東京都中央区)と共同で開発した賃貸マンション「Brillia ist 池尻大橋」は1月31に竣工。立地は東京都目黒区大橋で、東急田園都市線「池尻大橋」駅から徒歩4分の場所に位置する。
同物件は、敷地面積3197・20㎡、延床面積1万1288・72㎡、鉄筋コンクリート造地上7階地下1階建ての賃貸マンション。総戸数197戸のうち9戸を防音住戸とし、楽器の演奏やゲーム実況、動画配信などを楽しめる設計とした。
専有部は27・31~86・14㎡。間取りは1DK~3LDK。共用施設を充実させ、サウンドルーム、ラウンジやトレーニングジム、ワーキングブース、屋上菜園などを整備した。
サウンドルームは約7㎡。共用部に設置され、入居者は音楽演奏などに利用できる。ワーキングブースはリモートワークなどに利用可能。1階のラウンジには24時間利用できる無人コンビニも用意した。
屋上には大建工業(富山県南砺市)が提供する「みんなのエコ菜園」を導入したルーフトップガーデンを整備した。約2㎡の屋上菜園を12区画設置し、入居者は1区画から利用できる。
各住戸・共用部には無線LANを完備するほか、ラウンジでは雑誌読み放題サービス「タブホスポット」を無料で利用可能。手持ちの機器で好きな雑誌を読むことができる。
環境にも配慮し、外壁等の断熱性能向上やLow-E複層ガラスの採用、潜熱回収型給湯器や節湯水栓の設置による省エネ、屋上に設置した太陽光パネルによる創エネにより「ZEH-M Oriented」を取得。共用部に設けた蓄電池により、日中に発電した電気は夜間や緊急時にも利用できる。
さらに、東京建物が展開するマンションにおける廃棄物削減の取り組み「すてないくらしプロジェクト」の一環として、不要品の回収・選別・再流通を一気通貫で行うECOMMIT(鹿児島県薩摩川内市)のサービス「PASSTO(パスト)」を導入。回収した不要品はECOMMITにより国内外でリユース品として再流通させるほか、リユースが困難なものに関してはリサイクルパートナーを通じて再資源化を行う。
東京都世田谷区で竣工させた分譲マンション「Brillia 深沢八丁目」は、日本初の『ZEH-M』取得マンション。高断熱サッシや全熱交換器などの採用による省エネと、太陽光パネルと燃料電池「エネファーム」を標準設置による創エネで、『ZEH-M』と『ZEH』の両方の基準を満たしているほか、「CASBEE」のSランクも取得した。
立地は東京都世田谷区深沢。東急田園都市線「桜新町」駅から徒歩9分の場所に位置する。建物は、敷地面積2938・11㎡、延床面積3412・37㎡、鉄筋コンクリート造地上3階、総戸数38戸。
開発地には幼稚園が立っていたことから、砂場の砂から作成したアート作品などを共用部に設置。廃食油をリサイクルするための「廃食油回収ボックス」や、ごみ分別や衛生環境課題の解決を目指したごみ置き場を採用するなど、廃棄物削減にも取り組む。
災害対策としては、住戸内のリビングに停電時専用のコンセントを設置することで停電時にも電力利用が可能。全13区画駐車場のはV2H(Vehicle to Home)設備を併設するEV充電区画とした。太陽光発電・蓄電池と連携し、非常時には電気自動車から共用部照明等への電力の供給が可能となる。