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LOOPLACEと東洋建設が築41年のビルを改修「グラン・プラス浅草橋Ⅱ」開業

2025.02.24 11:28

 LOOPLACE(東京都千代田区)と東洋建設(東京都千代田区)が協業し、東京都台東区浅草橋1丁目に位置する築41年のビルをフルリノベーションした。1棟貸しのセットアップオフィス「gran+ ASAKUSABASHI-Ⅱ(グラン・プラス浅草橋Ⅱ)」として今月オープンする。
 元々同ビルはクリニックとして使われており、院長が保有していた。1983年竣工の新耐震基準。その後クリニックが退去。オーナーも別の企業となり、昨年3月にLOOPLACEが取得。それまでの間、長期にわたって空室が続いており、中には約10年も空いた状態のフロアがあった。LOOPLACEとコンサル契約を結んでいた東洋建設が、昨年9月にLOOPLACEから購入。双方で一緒に何かできないものかと計画し、今回は物件所有者が東洋建設、収益物件化に伴う企画・設計・改修工事およびリーシングマネジメントをLOOPLACEが担当することとなった。
 ビルはJR総武線「浅草橋」駅西口から徒歩1分、都営地下鉄浅草線「浅草橋」駅からは徒歩4分の好立地に建つ。RC造の地上4階地下1階建て。延床面積は300・27㎡。1棟貸しの需要を見込み、フルリノベーション。躯体そのものを生かしながら、外観修繕や内装工事、エレベーター等の設備更新を実施。またキーアイテムに、浅草橋にゆかりのあるレザーを積極的に採用。
 同ビルでは建物や街の歴史を継承しつつ、現代的な表情も重ねることで、新旧が共存するデザインを採用。2~3階の外壁に使用されているガラスブロックの表情を生かしたビルに生まれ変わった。
 エントランスおよび1階は、ギャラリーを思わせるシンプルな構造。ラウンジ、ショールーム、ショップ等での利用も可能。入居テナントのブランディングに対応できるフレキシブルな設えとなった。一方地下は使い方次第で動画・写真撮影や在庫保管など、多用途に利用できる。1階の貸室面積は60・5㎡。地下1階は61・7㎡。  2~4階はオフィス仕様。3階は家具付きのセットアップラウンジ。打ち合わせや来客対応、社内用ラウンジなど、多様なコミュニケーションの場として利用できる。奥には大型モニターを完備した8名掛けの会議室を用意。ミニキッチンも設え、社内交流を意識した造りとなった。家具はレザーを取り入れた造作家具。予めセットしてあるため、入居後即利用できる。
 対して2階と4階は、家具を置かず、入居テナントのニーズに応じて、レイアウトなど自由にカスタマイズが可能。2階の床材は、古い漁網をリサイクルしたパイル素材を用いており、環境にも配慮した商品を選定した。4階は従前の間仕切りを取り外し、できる限り広々と使用できるオフィスにした。1名用の個室ブースも造り、ウェブ会議などの需要にも応えた。




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