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野村不動産/JR東日本 「ブルーフロント芝浦 TOWER S」竣工

2025.03.10 11:45

「浜松町ビルディング」跡地の大規模再開発
 野村不動産(東京都新宿区)と東日本旅客鉄道(東京都渋谷区)は5日、東京都港区芝浦で進めていた再開発事業「BLUE FRONT SHIBAURA」の「TOWER S」と外構部の店舗の竣工式を行った。

 同事業は野村不動産と東日本旅客鉄道が共同で推進している「浜松町ビルディング(東芝ビルディング)」の建替えおよび再開発で、「TOWER S」と「TOWER N」のツインタワーを建設する。
 開発地は国家戦略特別区域に指定されており、面積は約4・7ha。2棟の合計延床面積は約55万㎡に上る。
 「TOWER S」は地上43階地下3階建ての複合施設。35~43階には日本初進出のラグジュアリーホテル「フェアモント東京」が7月に開業する。
 7~33階は「TOKYO WORKation」をテーマにしたオフィス。各フロアは約1500坪の専有部と自然環境を生かした共用部で構成される。1~3階と外構部には「地域のHUB」となる2つのフードホールを中心に約40店舗の商業店舗を展開。オフィスは8月、店舗は9月から順次オープンする予定。
 環境対策としては、オフィス部分で「LEED」ゴールドランクと「WELL認証」最高ランクのプラチナランクをプレ取得している。
 最寄りとなる「浜松町」駅からのアクセス向上にも配慮し、同駅南口から敷地南側にかけては歩道空間「GREEN WALK」が開通した。歩行者道路と植栽や水景を整備したもので、一部の外構照明や水景施設への電源供給にはグリーン水素による発電システムを利用。今後は「浜松町」駅北口から竹芝方面まで伸長させる予定としている。
 隣接していた2カ所の区立公園は敷地北側に集約し、約1670㎡の公園として整備。芝生広場を中心に、公園のシンボルとなる特徴的な遊具などを設置し、川沿いの遊歩道や運河沿いの東屋などの親水空間も整備した。
 「TOWER N」は地上45階地下3階。住宅、オフィス、商業店舗などで構成される複合施設で、着工は2027年度、竣工は2030年度の予定。




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